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1959年12月発行 読谷村だより / 1頁

『一年の計は元旦にあり』最善えの発展を祈って

『一年の計は元旦にあり』
最善えの発展を祈って

 今年ものこり少なくなった。私たちは、そろそろ来年の家計簿について考えてみましょう。家計簿のいろいろ
△どうして家計簿は必要か
① 少ない収入を生かして豊かな生活をするために、数字的に記録されるので、財産の増減変化の実態がつかめる。無駄と不足が一目でわかる。
② 金や物の使い方を反省する。誰でもお金を無駄に使う人はいないがもう一度全体の調和の上から考えてみると、あとで買ってよかったと思われるものが出てくる。つまり無駄に使いまわっていた金を、一番必要な面にまわして、充実した生活にさせることが出来る。 ③ 日記の役目をする。新婚生活から子供を持ち、子供の成人ののち、最後にまた夫婦二人になるといった家庭の歴史ともなる。

△つけ方のポイント
家計簿をむづかしく考えないこと。かと云って大福帖式になんでも支出を列べるのは、つけないよりましだが、効果が半減する。

△収入と支出を知ること
家庭経済では、支出が主になるからお金をどう使うかが問題である。だから支出の項目がこまかく分析されていて、支出の工夫ができるものがよい。又貸借関係、貯金の出し入れ等も、はっきりさせておく。何にいくら使ったか、そのトータルが毎日、毎月、一年を自然に行われるような仕組みがよい、家計簿は自分のものであるから、どんな小さな金額でも、正確に記入すること。

△貯金のための家計簿にしないこと。
貯金にしばられて、家庭生活が窮屈になってしまっては、家計簿の本筋からはづれる。

予算の立て方
はじめて家計簿をつける人は、実行しやすい予算を立てること。それは、二三ヶ月前の実績と、これからの計画とをにらみ合わせ、収入とのバランスを考えた上できめること。そこで何を重点的にするかが問題になってくるので、つまり支出の順位である。まづ食べるための食費、これについで、光熱費、教育費等、どうしても支出しなければならないものを優先させる。これを差引いた残りを他の費用に当てる。食費は一人平均一ヶ月八弗以上が必要予算である。たとえ予算は少なくても、栄養のあるものや出盛りの野菜を利用することによって、食生活を豊かにするのも、主婦の手腕にする。

△家計簿は貧乏の消化器
家計簿は、つけやすい場所におきます。
小黒板は、家計簿の手助けである。
家計簿をつける時間をきめましょう。
一項つづの小計は、一ヶ月合計の土台。
一日のつけ忘れは、一年のつけ落しのはじめ。
正月の、決心は年末まで忘れずに・・・。

「費目内容説明」
1、主副食調味料・・・
主食、パン、芋、うどん、ソーメン、おかず代、味噌醤油、塩、油、その他の調味料
2、し好品・・・
酒、ジュース、コーラ、菓子、たばこ等
3、被服・・・
着物類全般、下駄、靴、その他附属品、装身具一切
4、住居・・・
家賃、住居修理費、家具一切、食器類、掃除道具
5、光熱費・・・
薪炭代、石油、電灯料、水道料
6、保健衛生費・・・
医療代、その他治療費、入浴代、美容、理髪代、消毒防臭剤、脱脂綿
7、教育、教養、娯楽・・・
学校用費一切、書籍代 新聞、ラヂオ、講習会費、グループ会費、婦人会費、観劇費一切8、税金公共費・・・
税金一切、区費、その他公共費
9、臨時費・・・
臨時の出費一切
10、貯金・・・
郵便貯金、組合貯会、銀行貯金、グループ貯金、その他貯金
●備考
バス、タクシー、その他乗り物料金は、その目的により、費目別に記入すること。

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