一九六二年度予算について(二)
一九六二年度予算の才入面については前号でお知らせしましたので次は才出について説明致します
才出
才出一款の議会費は村議会運営に要する経費でその主なるものは議員報酬二七二二ドル費用弁償が二二四○ドル、需用費七六○ドル職員給五二八ドル、議会議員研究修費に九三○ドル(議会議員本土視察研修費)その他、諸手当、負担金、交際費等で総額七四六六ドルにして予算総額に対し四・六三%となっています。
二款役所費は六二、三○二ドル前年に比して二四、八二五ドルの増で予算総額に対する比率も最も大きく三八・六二%となってをります。その主なるものを申し上げますとまず職員給二九、三七○ドル、需用費八、九八九ドル(消耗品費、燃料費、食糧費、印刷費、光熱水費、通信運搬費、広告料、筆耕料及翻訳料、備品費等を含む)職員の旅費、諸手当で五、八五六ドル、村交際費八○○ドル、二項の営経費に一五、八一○ドル計上してありますがこれは主として役所庁舎、村民会館等の増改築のため計上されたもので前年度に比し一五、三七九ドルの増となっています、このほかに、研修費、職員の厚生費助成金、役所開設十五周年記事業費や監査委員会費専門委員会費等が役所費の中に含まれています。ここで付け加えて申し上げたいのは、才入の面で説明しました前年度予算に対する増額の二一、二○八ドルは殆ど役所費の増額による結果であります。つまり、庁舎改築費で一五、三七九ドルの増と職員の給料や諸手当の増額が約五、三○○ドル、庁用自動車、オートバイ、その他事務用器具等の購入費で三、二三五ドルが計上されたため、前年度より増額なったのであります。
才入の面でも申し上げたとおりこの増額の財源については基本財産積立金から総入充当してありますので村税においては前年同様で直接村民負担が多くなるようなことはありません。
三款一項消防費で一五五一ドル計上されています、この内訳は職員給が五○四ドル、旅費一○○ドル、諸手当三三○ドル(役職員手当及び出勤手当)需要費六一七ドル(消耗品費、燃料費、食料費、印刷製本費、備品費)となっています。
二項の営繕費は一○○ドルでこれは消防車の修繕費を計上してあります。三項負担金七七ドルは消防協会本部及び支部の負担金となっています。
四項施設費は一○○○ドルでこれは防火用溜池設置補助金で二○○ドル宛の五ヶ所を予定して計上してあります。以上で消防費の合計額は二、七二八ドルとなっています。
四款の土木費は四○、三六三ドルで総予算額の二五%を占めています。まず一項の道路橋梁費八、四二五ドルでこれは村道の維持修繕費に五、四三七ドルを村内道路や排水の施設工事補助金に二、九六○ドル計上されています、その他需用費(消耗品費)の二八ドルが一項に含まれています、次二項の戦後部落復興助成金は前年度と同額で三一、九三七ドル計上してあります。
五款の社会及労働施設費は、二○、五三○ドルでその内一項の労働費に四、五二○ドルとなっていますがこれは主として政府負担による失業対策事業費になっています次は二項の補助金で一五、三○三ドル計上してあるのは村内各団体に対する補助金でこの中に各区の行政運営補助金の五二八○ドルも含まれています。この補助金が前年度に比べて一○、○○○ドル余りも減じていますが本年度は財源の都合もあって教育委員会に対する施設補助と村育英会に対する補助金等の計上をさしひかえましたのでこの結果以上のような減額となっています次は三項の移民奨励費の一五○ドルは村内の海外移住者に対する移民奨励金補助規程に基きその助成額を計上してあります。五項の社会事業費は本年度新に設けられた項目で一目の敬老費に四六○ドルと二目の職業補導費に九五ドル計上されております、敬老費は敬老思想の昂揚と老人福祉の増進を図る目的で村内のお年寄の方(八十才以上)を対衆にした助成費で、二目の職業補助費は青少年本土集団就職者に対する研修費として新設された経費であります、四項と六項は同存置になっていますので省略します。
六款の保健衛生費は四、二四九ドルで前年度より一、七六五ドルの増額となっていますがこれは村内の伝染病予防のためのはえや蚊その他そ族、昆虫類の駆除及び発生防除に要する薬品の購入費の増額と、火葬場の改修費、原尿溜の工事