読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1962年4月発行 読谷村だより / 2頁

式辞

〔70号1ページの続き〕

も三日間に亘り農産物や加工品、手芸品の展示会、統計資料による行政展示会、特に今年から牛のセリ市を加える等、盛大に挙行することが出来たのであります。本年度は台風十八号ナンシー、二十三号テルイダガ猛威をふるい農家の皆様は大きい被害を受けられ心を痛めておりましたが、皆様の御努力によりまして予想以上の好成績を収めることが出来まして皆様と共に喜びに堪えません。
特にこの機会に申し上げたいことは、本村経済振興五ヶ年計画が本年度で一応最終年次をむかえたということであります。即ち、琉球政府の経済振興第一次五ヶ年計画に基いて、本村でも一九五七年に、平和で豊かな読谷村建設のために、生産業を振興して、村民生活の向上安定を図り将来発展のための経済基盤を強化拡充することを基本方針として、全村民の努力結集を目標に経済振興基本計画を樹立し以来この計画目標に基づいていろいろな事業を実践して参りましたが、この第一次五ヶ年計画も一九六一年度会計年度で一応終了したのであります。
各部門に亘る詳細な結果報告は時間の都合で申し上げることは出来ませんので別の機会に報告書を以って皆様の御批判を戴くつもりでありますが、全村民全農家の皆様を始め村議会や諸団体の御賛同と御協力によりまして一応着実な実施が出来て大体順調な経済発展を示していると思うのであります。しかしながら計画期間にはいろいろな経済変動があり、気象的災害も起り、その他経済諸般の変動もあったのであります。
例えば通貨のドルえの切替、軍用地問題の解決と賃貸料の値上り、地料前払制度の実施、豚価の変動等の全琉的な諸問題から、軍用地接収、或は、解放、黙認耕作地の縮少等、村内の問題でも明るい面も暗い面も雑多に起り振興計画の推進にも影響する処もありまして、計画のすべてを完全に目標達成するには到らなかったのであります。
ところが農業基本施設の整備拡充と、村民各位の生産意欲の向上によって農耕地が拡大され従って甘蔗作面積や、家畜頭数が増加し、村民所得が著しく進展しているのであります。
また、教育の面、衣食の面、住家の面等をながめましてもこの五ヶ年間に大きい経済発展を認める事が出来るのであります。これ即ち全村民の努力結集の成果だと思います。
次に村財政に就て申し上げますが、本村の予算は遂年増加の一途を辿り、一九六○年度から二○万ドルの予算規模で健全なる運営をつづけております。一こと予算内容に触れますが才出予算ですと、役所の事務的経費とか、議会、消防、選挙等の運営費は消費的経費と呼び、道路をつくったり、失業対策事業、産業経済費、財産費等の経費を投資的経費と呼んでおりますが、この両方を比べますと投資的経費が毎年七○%以上を占めているのであります。それから才入に於きましても村税をはじめ、財産収入、雑収入等の自主財源が八○%を占めているので御座います。納税のほうも村民皆様の御理解と御協力により、更に各字の区長さん、役員各位のたゆまざる御指導によりまして年々その成績は向上し、昨年の九九、七%が、今年は九九、九%の好成績を挙げることが出来ました。特に今年は二二ヶ部落の中、二一ヶ部落が完納されておりますので、全部落が完納されるのも後一ふんばりであります。それから税金の使途については、議会を通じて村民福祉のため最大の効果を挙げるよう努力いたします。くり返すようですが過去一ヶ年のうちで堆肥の積込週間、夏植甘蔗の適期植付、緑化運動、諸作物の競作会等の行事は、とりもなおさず農家経営の合理化を図るための行事でありまして、こた等の行事に対し村民の皆様が積極的に参加して戴きましたからこそ本共進会の成績も向上し村民経済の発展も期せられつつあると思うので御座います。どうか明るい、豊かな村建設のため今後とも尚一層、御協力下さいまして、吾が読谷村が益々発展していきますことを祈念致します。終りに本村共進会にあたって多額の賞を贈って戴きました。琉球政府経済局長、沖縄家畜登録協会長、琉球金物商事、沖縄飼料、沖縄製粉、オリエンタル煙草、琉球農連畜産部、村農業協同組合長の皆様に対し村民一同に代り、厚く御礼申し上げまして式辞と致します

一九六二年四月九日
読谷村長 知花成昇

※写真「式辞を述べる村長」原本参照

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。