新年のあいさつ
議会議長 知花 平良
多端な一九六四年を送りここに新しい年を迎えるにあたり新年のごあいさつを申し上げます。
村民の皆様おめでとうございます。
去る一九六三年の早魃の試練がわれわれの発展の道を開き波平から喜名までの中部水道の幹線施設を完成することが出来ました。引き続き今年は波平、上地、座喜味、親志、喜名までの給水施設が完備され水の不自由がなくなることであり近年中に読谷村水道施設が完備することでありましょう。
かような水道事業の進展を村民の皆様と共に喜ぶものであります。しかし基幹産業であるキビ作が去る年は一九六三年の七十年ぶりの大早魃を受け、また今年は農作貧乏と申しましょうか「なきつらにはち」、砂糖の自由化によって価格が大巾に下落したことは皆様と共に遺憾に思います。砂糖問題は農民の死活問題でありまして議長会、市町村長会、農協長会の三者協議会においても全力を傾注して農民が安心して働ける砂糖価格の維持に努力する所在であります。
私議長に就任して早くも三年を迎えることになりますがその間われわれ議会は民主主義を基調として、議会政治の確立強化に力を入れて来ましたが、幸いにして村民各位の御協力と御指導を得て本村議会が円滑に運営されていることを村民各位と共に御同慶にたえません。
議会は村政のあり方を村民に知らしめる義務があり、また村民は知る権利があります。よって今年は一年間の会議録の一部若しくは全部を村民に公開するために本村議会会報を発刊します。村民各位がこの会報を読んで載きわれわれ議会に対して正しい批判を寄せて戴くことによって住民代表としての職責を全とうすることが出来ると思います。何卒村民各位の倍旧の御指導と御協力をお願い申し上げましてここに希望の新春を迎えるにあたり村民各位の御清福と御繁栄を心から祈念いたしまして年頭にあたりいささか所感を述べて御あいさつとします。