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1965年7月発行 読谷村だより / 1頁

議会 本村議会の要請に返書 米下院議員より

議会 本村議会の要請に返書 米下院議員より
一九六五年読谷村第三回議会定例会において、講和発行前損失補償法案の早期可決に関する要請決議を行ない、米国国会の上院外交委員会委員長JWフルブライト、極東小委員会委員長フランクJラッシュ、下院外務委員会委員長トーマスEモーガン、極東小委員会委員長クレメントJザブロッキーと、ハワイ選出議員のダニエルK井ノ上、ハイラムエルフォング、スパークM松永、トーマスPキイルの諸氏に早期立法の要請をしたところ次のとおり返書があったのでお知らせする。

 謹啓、知花殿、最近受け取った貴殿からの陳情書誠にありがとうございました。その中で貴殿は対日講話発効前に米国軍の活動によって発生した私有財産の使用及び人身並びに物件の損害補償に関する立法化の早期実現を要請しております。
 この問題について、貴殿の見解を知り得た事を感謝申し上げます。御承知のように琉球の関係者を満足させるような法案が国会に提出されております。下院決議案第二五一号と云う案件が松永議員から提出されておりますがそれは下院外務委員会で審議中であります
 極東及び太平洋地区小委員会の委員長として私は出来る限り早急にこの問題並びに関係諸問題について、公聴会を開こうかと思っております。この問題について来たるべき議事手続きの際には貴殿からの補償請求について留意致しますので御安心下さい。
               敬具
 一九六五年四月二三日
下院議員

クレメントJザブロッキー 読谷村議会議長 知花平良殿
 謹啓 知花殿、琉球人に対する講和発効前損失補償に関し、米軍下院において現在末決定の法案について最近寄せられた貴殿からのお手紙誠にありがとうございました。
 貴殿にも関心のあることと思いますが、私はこの件について最近行政府の係官と討議いたしました。この法案を付託した下院の外務委員会に対しては早急に公聴会を開くよう強く申し入れてあります。相当数の法案をかかえている当該委員会が出来るだけ早急にこの琉球人講和発効前補償法案の公聴会が委員会日程に組み入れられることを期待しております。
 私はこの問題がおきてから相当の期間が経過したことと貴殿方住民が非常に気長に辛抱して呉れたことも勿論知っております。非常に多数の重要な立法案件を抱えている当国会がこの講和前補償法案に対し、その内包する妥当性に全ての注意が注がれる機会を得る事が出来ますよう今しばらくの御辛抱をお願い致します。
 私の提案したこの立法案が今回の国会において承認され全ての補償請求者に対し正当な補償がなされるのが私の念願であります。
では又御多幸を祈りつつ
              敬具
一九六五年五月十二日
    下院議員
    スパークM松永

読谷村議会議長 知花平良殿
 なお、あと三通程来ているが次の機会にする。それから去る六月十一日落下傘降下演習によって、いたいけな隆子ちゃんを圧殺した事故に対し、議会としては六月十二日の日程を変更して「米軍落下傘降下演習に関する抗議決議」を行ない高等弁務官、民政官、第三一三空軍■■官に直訴したのであるがその抗議決議に対する返事が次のとおり高等弁務官からあったのでお知らせする。
 謹啓 読谷村議会にて採択され、貴殿から六月十四日本官に手交された読谷村における投下演習抗議決議文にお答えするものであります。貴殿方とお会いした時に話しましたとおり、本官は琉球列島高等弁務官として、この度の不幸にして悲惨な事故に対し非常なショックを受けていることは疑いの余地のない処であると御理解戴けると思います。
当日の会合における本官の深い遺憾の意はすでに貴村議会議員の方々にもお伝えのことと確信致します。何卒私の哀悼の意をそのままお受けになって戴いて下さい。
 この度共に遭遇致しましたこのような事故が避けられるようあらゆる対策を講じ人的に可能な如何なる注意も払われることを本官は再び保証するものであります。
              敬具
一九六五年六月二三日
高等弁務官
陸軍中将
 アルバートワトソン二世
読谷村議会議長 知花平良殿

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