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1965年11月発行 読谷村だより / 2頁

畜産振興 乳牛の導入について

畜産振興 乳牛の導入について
 所得の向上にともない、食品消費の構造が変化し、動物性たん白質、果物等の消費が大きく伸びるようになつた。それは農業の構造にも大きな波絞をえがき、ここ二~三年経済的分野、または政治的分野からいろいろ論議されたのもそのゆえんである。特に沖繩の場合牛肉の軍市場の需要は大である。また乳および乳製品の需要は毎年増加されることと考えられる。かような成長作目として、長期的見透しがあるにもかかわらず、一九六四年に立てた振興計画に具体化出来なかつたことは欠かんとして反省する。特に乳牛は本村にその実績がなく、その振興に大きな壁になつていたが楚辺部落がそれに着目しそのグループが出来たことまた協力会社、出荷契約会社が積極的に協力するようになつているので、この機会に振興策を具体化して、樹立してある農業振興計画に追録したい
一、増殖計画とその施策
1 飼育目標
年度   畜牛   乳牛
1966  200   50
1967  300   70
1968  400   90
1969  500  110
2 その施策
 購入資金として、農業協同組合融資と開発金融公社の米国余剰農産物の長期借款計画制度資金の利用により資金調達を計る農協融資利用の場合は従来どおり購入借入資金利子補助制度によりその施策を計り、開発制度資金利用の場合は借入者の手持資金二〇パーセントを購入補助として助成しその利用をはかりたい以上の二つの制度により畜牛、乳牛の増大目的のため積極的施策として実施したい。
二、協業の推進を計る
 社会、経済、文化の発展とともに農業構造も必然的に改善しなければならない経済構造が到来した。農業と他産業との格差是正が論議され、いろいろの形で農業構造改善事業がとり上げられている。
 沖繩の現状においては農業基本法および関係法がなくまた農家の受入れ態勢にも問題はあるが、「改革」の事業をするからには困難性を予期しながらも推進しなければならない。その完遂のために調査、研究を重ねその推進に努力したい。全面協業が理想であるが段階的推進のため部分協業を推進する。そのため施設協業に対して補助策を講ずる。
※「購入補助計画(開金利用)」「借入金利子補助計画(農協利用)」は表のため、原本参照。

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