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1966年10月発行 読谷村だより / 2頁

栄誉に輝く読谷村社協 感謝決議文 天皇陛下お言葉

栄誉に輝く読谷村社協
 「共同募金二〇周年にあたり、寄附者に対して深く感謝の念を捧げ、運動の推進に功績のあつた奉仕者、寄附者、協力者に対する特別顕彰、ならびに社会福祉事業に功績のあつた関係者、協力者に対して顕彰をおこない、本運動の発展と社会福祉事業の推進を期す」という趣旨のもとに、去る九月二十四日東京社会事業会館において、開催された全国社会福祉大会において読谷村社協が優良団体として表彰を受けました。
 読谷村社会福祉協議会長(村長池原昌徳)は、このため全国社会福祉大会に招待を受け九月二十一日より二十六日まで本土出張いたしましたが、この大会は、天皇皇后両陛下、高松宮殿下のおんまえで表彰を受けまして非常なる感激を受けました。こゝに村民各位に、およろこびと感謝を申し上げると共に、全国大会のもようについて御報告いたします。

感謝決議文
 終戦後の混乱と窮えは、戦災者・引揚者・遺家族・戦争のために家を失つた子どもたちなど、援護を要する人々を生み、その世話をする施設また荒廃と経営難に見舞われているとき、全国民の心と愛と、希望の灯をともす国民たすけあい共同募金運動は、昭和二十二年十一月二十五日から十二月二十五日まで、その第一回を実施して以来、こゝに二十周年を迎えることになりました。この間、国民の皆様から寄せられた浄財はすでに三百四十億円(九千五百万ドル)をこえ、約一万七千の民間社会福祉の施設、団体および地域の福祉活動に配分され、我が国社会福祉の増進に寄与すると共に 援護を要する人々に力強い励しとなりました。
 このことはひとえに本運動に対する国民皆様の御支援、御協力の賜りでありますわたくしどもは今後一層国民皆様と共に、社会福祉の増進に努め、御期待に応じたい考えでおります。
 こゝに共同募金運動二十周年記念全国社会福祉大会の名において国民のみなさまに深く感謝の意を表します。
昭和四十一年九月二十四日
   全国社会福祉大会

 本大会は午後二時に終り引きつづき、朝日新聞社、NHK主催の受賞祝賀会が、光輪閣で催されましたが、この席上において高松宮殿下より「沖縄のみなさんによろしく」とのお言葉をいただきました。
 尚上京のついでに、本土に送り出した、集団就職者の激励と、職場開拓の目的で、名古屋市の大東紡績と近藤紡績豊橋工場・同津島工場・成瀬織物修正工場・中村毛織物補修工場の五ヶ所を訪問して、会社重役に面接し、工場見学をして、本村から送り出した古堅中学校卒業生の少女たちと話しあい激励しました。現在本村から就職したものは、大東紡績に三名、近藤紡績に三名ですが、どこの工場も求人難であり、沖縄からたくさん送ってくれと依頼を受けました。この六名とも、すっかり大きくなっており、元気で働いておりました。
 その外にたくさんの工場に送り出しておりますが、日程の都合でまわれなかったことを深くおわび申し上げます。以上かんたんではありますが、本土旅行の御報告と致します。
 読谷村社会福祉協議会長
 池原 昌徳

天皇陛下お言葉
 共同募金二十周年記念全国社会福祉大会に臨み、諸君と一堂に会することは、まことに喜びに堪えません。
 わが国の社会福祉事業は、関係者の努力により年とともに整備充実されてきましたが、民主の安定に貢献していることは、深く多とするところであります。
 しかしながら国民の福祉をたかめるには、なお幾多の困難と研究を要する問題があると思います。関係者一同が更に協力一致して福祉増進の実をあげるよう切に希望します。

※写真「表彰状」「近藤紡織豊橋工場 池原加世子 上地和美 波平美代子」は原本参照

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