キビの増産は蔗作口説で
読谷村の今期キビの生産は、当初の生産予想を大巾に下まわり二八、二九八トンの生産高となっています。これは前期(六五~六六)の生産高三三、八五四トンにくらべ五、五五六トンの減収です。減収の原因はいろいろあげられますが、キビの作付面積では前年とたいしたかわりはありませんので、要は三回以上の古株出を更新し夏植を増やすことと肥培管理をよくし、単位収量を引上げることだと思います。今期の単位収量は五、五三〇キロで前期の六、五五二キロにくらべ一、〇二二キロ減っています。
村としては、単位収量を七、二〇〇キロに引上げなければならないとして、積極的な方策をうちたてていく方針です。また農家のみなさんが蔗作口説にもとづいてキビ作りにせいを出してもらえば、「単位収量七、二〇〇キロ」に引上げることもたやすいことだと思います。
作 蔗 口 説
一、さても沖繩ぬ
毛作いに
なくてなさらん
甘蔗作い
委細に話さは
聞ちみそり
二、種や一番NCOぬ
三一〇号植えやびら
くりに勝ゆる
種ねらん
三、堆肥厩肥や一坪に
二十五斤や
入りみそち
まじや地から
肥さびら
四、苗や二節に二、三段
うりから下や
四段まで
芽ぬゆたさし
選ばびら
五、夏植四尺植えみそち
春植三尺三寸に
甘蔗ぬ密植や
さきやびら
六、夏植七月半ば頃
春植三月春分まで
くぬ節はじりて
悔むなよ
七、植いて八月始み頃
補植追肥や
忘しみせな
雨風あとぬ
芽堀りまで
八、中耕培土と追肥とや
共に十月終わらさい
二月止肥と高培土
九、時々枯葉ん
取いみそち
風陽ぬ通り
よくすりば
笑て毛作い
伸で行っさ
十、やがて手入れん
むる終て
四方ぬ畑ゆ見渡しは
「エイ」
何時か我が身ん
豊かなて
村ぬ光ん弥増すさ