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1968年4月発行 読谷村だより / 2頁

農連コザ市場五月に開設 農産物の出荷は農協を通して

農連コザ市場五月に開設 農産物の出荷は農協を通して
 コザ市をはじめ、中部の農家が長い間待ちのぞんでいた農連コザ青果市場がいよいよ五月一日から開設されます。中部がいかに基地経済に依存度が高いかといえども基幹産業となるものは農業であり、コザ青果市場の開設は中部各市村の農家や関係者から喜ばれている
 これまで中部の農家で生産される野菜類は各自で小売商をまわって売ったり、那覇市の農連市場に搬出している現状でした。
一方消費面では、業者が農連市場から取りよせて来た割り合い高い野菜を消費するといった不合理な生活を続けていた。その不合理な農産物の流通機構を是正し野菜栽培者に計画生産をさせるためにも農連市場を中部地区に誘致すべきだ、と中部振興会で決められ、とくにコザ市が積極的に誘致運動にとりくみ、この程実現した。
コザ市場はコザ市安慶田の旧屠場跡に総面二、三〇〇坪、総工費六万四千ドルを投じてつくられた、市場内には競売場、相対売り場、食品売り場などが設けられている。
コザ青果市場の運営方針はセリ市が主体になる方針であります。生産者は、各農協に集荷し、農協は市場に運送します。市場はセリにかけるシステムになりますセリ市を前提とする商品となりますと、同品種で統一規格のものが多量に集荷出来なければなりません。
 今後の生産方向は適地適産、すなわち主産地形成という方向に進めなければなりません。従来は個人個人の経営方針で生産が進められていますが、今後は商品化という立場から組織の力にもとづいて計画生産、共同出荷の体制が一層強く打ち出さなければなりません。自己本位の考えから脱皮し、お互いに話し合いし自分の部落は、また読谷村は何を名柄として生み出すか、五月一日に向けて、村としては去年からその準備を進めています。先ず換金度が高く共同出荷が可能で栽培技術が容易で多量生産が可能で、本村の土壌に適している。「人参」と「タマネギ」のセット栽培に力を入れています。また、二~三年後には楚辺通信隊、渡具知通信隊内の棚内を利用して、西瓜の産地づくりに着手したい考えであります。

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