読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1968年9月発行 読谷村だより / 2頁

貯蓄目標220万ドル 69年度農協通常総会

貯蓄目標220万ドル 69年度農協通常総会
 読谷村農業協同組合(神谷乗敏組合長)の六九年度通常総会が去る八月十七日午後二時から宇座公民館で開かれた。総会には池原村長をはじめ政府、農協関係者多数を来賓に迎え、組合員五〇〇余名が出席して開かれ、六八年度の事業経過と収支予定書等十二案件を原案通り決定したあと、貯蓄目標達成支部の表彰などが行なわれた。なお総会終了後、上原正吉民謡グループによる余興があり午後六時盛会のうちに散会した。
 なお、総会で決定された主な議案は次の通り。
※一九六八年度事業報告書財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案の承 認について
△剰余金処分案
 当期末処分剰余金は繰越剰余金三、三二九ドル七十一と当期剰余金の一三、五一八ドル三九の計一六、八四八ドル一〇仙となっている。この剰余金の一六、八四八ドル一〇仙は次のように処分されます。
一、準備金
一、三五二ドル
二、特別積立金五〇〇ドル
三、税金引当金三、三八〇ドル
四、出資配当金七、八六二ドル
となっており、出資金に対して一割の配当金がなされます。
※貸付金利率の最高限度決定について
一〇〇ドルに付き日歩二、三仙、但し、定期貯金担保の場合には一〇〇ドルに付き日歩二仙。
※一組合員に対する貸付金の最高限度決定について
一、個人組合員信用貸付五〇〇ドル担保貸付五、〇〇〇ドル二、団体組合員信用貸付一、〇〇〇ドル、担保貸付五、〇〇〇ドル。但し、いずれも定期貯金担保の貸付、制度資金、災害資金の貸付及び補助金又は制度資金借入を見返りとする貸付けはこの限度以外とする。
※借入金の最高限度決定について
八〇万ドルとする。但し制度資金、災害資金の貸付を目的とする借入金を除く。
※系統機関の出資金(増資)について
琉球農業協同組合連合会一株五〇ドルを一〇二株五、一〇〇ドル取得する。
※会社の株式取得について
株式会社沖繩ストークガス一株一〇〇ドルを三〇株三、〇〇〇ドル、株式会社第一企業一株一ドルを一、〇〇〇株一、〇〇〇ドルを取得する。
※会社の株式処分について
中部製糖株式会社一株一ドルを五、四〇〇株、五、四〇〇ドル処分する。
※役員の報酬の決定について
組合長 月額 二一〇ドル
専 務  〃  一九〇ドル
       期末手当四七割

 事 業 報 告

 貯蓄目標を二〇〇万ドルと設定し、努力して来ましたが講和前補償金の支払いにもかかわらず、目標額の九八%、一八六万ドルしか達成することは出来ませんでした。これは、生活の向上、電化製品並びに自家用車ブーム、金融引締めなどで、貯金が一進一退伸びなやんだためである。貸付についても貯金と並行して充分なる貸付が出来ませんでしたが、目標額の九五%は貸付致しました。
 購買事業についても、耕耘機の普及、プロパンガス販売事業の伸びなどで、目標の一五二%の良い成績をおさめております。

 事 業 方 針

一、信用事業
 信用事業として今年の貯蓄目標を二二〇万ドル樹立し、年度内増額四〇万ドルを各支部に目標額設定し、各種団体の協力を求め組合員との密接なる連繁を計りたい。貸付に於いては中金借入に依る転貸と自己資本による貸付等充分の調査の上組合員の生活向上、農業近代化資金の貸付に努力する。
二、購買事業
 購買事業は旧年の実績からして耕耘機の伸びが予想され荒蕪地の開墾による甘蔗の増収、園芸作物の増産畜産の増殖、農薬の使用、特に日本の全講連に加盟し生活資材等の取扱いによって売上計画二四六、〇〇〇ドルを樹立し、プロパンの取扱いも取引先の設備拡大にて一般農家えの価格並びに質ともにサービス出来ると予想されます。
三、販売事業
 販売事業は受託販売の甘蔗予想高二万三千屯の取扱いを筆頭に施設園芸による蔬菜、主産物として馬鈴薯人参、いも、その他農産物の販路面に力を入れたい。
四、利用事業
 利用事業として一般農家に耕耘機、トラックターが政府並びに中金のお進めに伴い農連とタイアップして数百台も使われており、今年度は修理、故障等の保護手入れを計る。
五、営農指導事業
 営農指導事業としては農業のあらゆる情勢からして他産業との所得格差は大きなへだたりがある現況でその幅を少しでも縮小し、豊かな農村の所得増収を計り特に甘蔗にプラスアルフア畜産の増殖、蔬菜園芸に於いては村経済課と一体となって指導に当りたい。文化指導事業としては農協婦人部を通じて生産及び生活資材の予約購買指導をなくし、普及運動は家の光、こどもの家の光の読書会を催し、組合員並びに部員と共に啓蒙宣伝をなし、各支部にグループをもうけ、増部に力を入れる。

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。