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1968年11月発行 読谷村だより / 3頁

パラグアイ移民を募集

パラグアイ移民を募集
 海外移住事業団沖繩事務所では南米、パラグアイ国への移住者を募集している移住先はパラグアイ国の東南部のアルト、パラナ州にある「イグアス移住地」、これは海外移住事業団の所有地です。
 イグアス所有地は、一九六〇年に海外移住事業団が購入したもので、二千家族の入植を予定して、計画造成してきた。
 すでに事業団のイグアス事業所、試験農場、診療所、学校が設置され、現在本土各県から一八〇世帯が入植している。
 パラグアイ国への移住は本土では一九三六年に一四〇世帯を送り出しているが沖繩からはこれがはじめてです。
 入植条件は一ロツテ(三〇ヘクタール)当り一一〇ドルの頭金を払い込み、残り一、六〇〇ドルは九年すえおきの五カ年年賦となっている。この移住地の標高平均は二五〇メートルで、肥沃な土壌で農業の立地条件には適している。
 また、パラグアイ国の首都、アヌンションからブラジルへ通ずる国際道路がこの移住地を貫通しているのをはじめ、移住地の近くを流れるパラナ河の水を利用して、水力発電所も建設されており将来性のあるところです。
※パラグアイとは
 ブラジル、ボリビア、アルゼンチンに囲まれた牧畜と農業の内陸国。パラグアイはほぼ中央部を南流するパラグアイ川によって、大きく東西に二分される。東部は雨量にめぐまれた平野、丘陵、高原地帯で農牧林業の中心地域をなす。
 約六、〇〇〇人の日系移住者が南東部で農業に従事している。
 住民は九六%が混血のメスチーソ。
 パラグアイに日本人が集団移住したのはラ、コルメナ移住地が最初、一九三六年に移住がはじめられたが第二次大戦や転耕問題などで非常に苦労を重ねた。
 現在は、移住事業団の手によってイグアス、アルト、パラナ移住地が建設され移住者をまっている。

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