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1969年8月発行 読谷村だより / 4頁

いもを食べよう ビタミン類も豊富

いもを食べよう ビタミン類も豊富
 戦前沖繩の主食であったさつまいもは、戦後主食生活の向上により、私達の食生活からすっかり忘れられた食物になっています。
 しかし、ややもすると、米食偏重になりやすい私達の食生活から見ますと、今一度さつまいもの栄養価値を見直す必要があると思います。
 戦前の主食としてのさつまいもから、副食や子供達のおやつとして利用していただくため、琉球農業共同組合連合会、宮古地区農協組合長会、読谷村役所では、おいしいもの食べ方を普及していますのでいもの「おいしい食べ方」を紹介したいと思います。
 ビタミンC、B1、B2はいもでとろう
 さつまいもといえば、でんぷん質だけで他にたいして栄養がないように思われがちですが、実は、ビタミン類を豊富に含んでいます中でも、ビタミンCは一〇〇グラム中三〇ミリグラム内外も含み、これは一日約必要量六五ミリグラムの半分にあたります。
 しかも、一般の食品に含まれているビタミンCは、熱すると、約半分は破かいされてしまいますが、さつまいもは、煮ても七〇~八〇%も残り、油いための場合は九三%も残ります。 また、ビタミンB1、ビタミンB2もかなり多く含み、適当な大きさに切って、たべられるように調理しても八七%残ります。
 しかし、脂肪や蛋白質はわずかしかふくまれていません。これらを補う意味で、マーガリンをつけますと、子供のためにもよいおやつになります。
 なお、さつまいもは、アルカリ性食品ですから、主食を減らして、この分だけさつまいもの食べると、主食の酸度を中和する働きをし、一石二鳥の効果があります。また、さつまいもの蛋白質には、必須アミノ酸の一つであるトリプトファンが多量に含まれていますので、とくに、トリプトファンの少ない白米に、さつまいもをとり合わせると、アミノ酸を補う効果があり米の欠点が是正されます。
 さつまいもの上手な用い方
 さつまいもの上手な調理法として、切って煮るより、丸焼きのほうが栄養分の損失が少なく、焼きいもはその点合理的です。
 また、あげものも、短時間に加熱できるので、ビタミンB1やビタミンCがあまりこわれず、よい調理法です。
 さつまいもの上手な食べ方
 さつまいもを食べると、胸やけを起こすということは、多くの人が経験していることですが、この原因はまだはっきりしておりません。
 胸やけを起こしたときは大根おろしや、生キャベツなどを食べると効果があります。さつまいもにはカリウムが多いので、これを食べるときには、カリウムとナトリウムのバランスをとるために小量の食塩を補うことが必要です。
※大学いも
1材料・・・・・・・六人分
さつまいも、六〇〇g(大二個)ゴマ、大さじ一ぱい揚げ油、しよう油、砂糖。
2作り方
(1)さつまいもは、水につけながら皮をむき、乱切りにし、水にさらします。
(2)あげ油を熱して、一八〇度くらいになったとき、さつまいもを入れて、色がつくまであげます。
(3)砂糖カップ一杯弱、しょう油大さじ四杯、水大さじ四杯を鍋に入れて、火にかけて煮ます。
(4)あめがからまったとき、ゴマを入れてふりかけます
※大学いもは、さとうとしょう油で作ったみつをかけたおいしいいただきかたです。

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