ヒヤッ!毒殺ワンワンに受難
愛犬とかわいがられた飼い犬がいつしか飼い主から見はなされて野犬化し、無情な人間の仕打うちに闘士をむき出し野犬による被害が相続いで発生している。
特に農産物の被害は計り知れない程で植付け後のいも畑が一夜にして見るも無残に荒されたり、小豚、にわとりなどの被害もこれまでに何件か発生している。
村役場では、これに対応するために去る三月議会で「犬取締条例」を制定し(広報五月号)や県取締を強化しているが、千五〇〇頭余といわれる野犬の人海戦術は余り効果が少ないようである。その中で村保健衛生課では条例に基ずいて野犬の一網打尽作戦を計画し、去る六月五日から七月三十一日までの間、「硝酸ストリキニーネ」による毒殺作戦を展開している。
毒殺は野犬が良く出没する原野、軍用地内、など村全域におよび、ウインナーソーセージに毒物を混入して毒エサを作って配置してある。毒えさ箱は、タテ三〇センチ、ヨコ二五センチの白箱に赤いフチをつけ、子供にもわかりやすいように「どくえさ」と書いてあります。
今後は人家地域内にも毒えさ箱を設置して野犬の一網打尽作戦を展開するという。
尚、保健衛生課では、次のことについて村民への協力をよびかけています。
(一)、毒殺期間中は主要道路に看板を立ててありますので注意しましょう。
(二)、飼い犬であっても毒えさ設置場所で毒殺された場合は村当局はいっさい関知しない。(条例参照)
(三)、不要になった犬が生じたらすぐ保健衛生課に連絡して下さい。
(四)、毒殺犬はすべて焼却処分しているが、もし近くで死んでいる犬を発見したらすぐ連絡して下さい。
(五)、人家地域まで毒えさ箱を設置するため、子供の夜間外出は特に注意しましょう。また、精神病者、浮浪者が夜間見られましたらすぐ連絡して下さい。
(六)、犬にかまれたらすぐ連絡して下さい。
(七)、飼い主は、もう一度じっくりと犬取締条例に目を通し、違反のないようによく注意しましょう。
愛犬の登録と狂犬病の予防注射を実施
村役場では、七月十四日、二十一日、二十八日の三日間、飼い犬の登録と狂犬病予防注射を実施します。
これは狂犬病予防法に基ずいて行ない、村内五ヶ所の公民館と村役場で実施されます。
狂犬病の予防注射は、これまで幾度となく行なわれていましたが、狂犬病についての認識不足から予防注射を受ける飼い犬は少なかった。また、飼犬による咬傷者も数多く、特に本村税務課職員が飼い犬に咬まれ深い傷を負っている。
狂犬病の未然防止のため飼い主の方は必らず予防注射を受けてもらうようよびかけています。尚、日程は次の通りです。
※七月十四日(午後一時-四時まで)
※七月二十一日(同時間)
※写真「この箱に注意しましょう」は原本参照