敬老の日に寄せて 読谷村長 古堅宗光
心身ともに、いよいよお健かで「敬老の日」をお迎えになられましたお年よりの皆様おめでとうございます。
明治、大正、昭和と長年にわたり、移り変りの激しい時代を皆様は努力を払って築き上げのりこえてまいりました。
皆様が生をうけた明治から今日までの世の中の移りや進歩発展の早さと変化は、前世紀にもなかったであろう、また後世においてもこのように急激な変化は起らないと思う程、皆様は激動、激変の時代を見つめ、考えそして築き、今日に継いでこられたのであります。皆様の長年にわたる御活躍、御貢献に対しまして敬意と感謝を捧げる次第であります。
お年よりの皆様は、長い人生経験を積んでいらっしゃいます。皆様が体験なさいました、ひとつひとつの事柄は若者にとりましては大事な道しるべとなります。また皆様の長年にわたって会得された知識・経験を後輩のために、社会のために役立てることは、皆様の大きいよろこびにもつながるものと思います。
このような意味で、今日ややともすると、日常社会の諸活動から離れがちのお年よりの皆様が、地域社会の日常的諸活動のなかで「老いては子に従え」という美徳にとらわれずに、もっと積極的に、自発的に意見し、行動することが、お年より自身のより充実した人生のしあわせを築くものであり、また社会の調和発展に寄与するものと信じます。
ともあれ、いちばんの幸福は矢張り健康であることです。みずから健康であることについていちばん知っているものは、ひとりひとりお年寄り自身であります。
健康専一に、心もお健かで日々を楽しくお過ごし下さいますよう祈念申し上げましてごあいさつといたします。