祝 第19回沖縄タイムス賞「自治賞」 晴れやかに贈呈式
1975年7月1日
文化・福祉面における地域活動の業績が評価される
第十九回沖縄タイムス賞の贈呈式が去る七月一日午後四時から沖縄タイムスホールにおいで行なわれ、席上本村が「文化、福祉面における地域活動の業積」が認められ団体でははじめての「自治賞」を受けました。
この日の贈呈式には村内の各団体から約一五〇名がバス二台を続らねて贈呈式場にのぞみ、また、屋良県知事をはじめ、村出身の県庁職員、それに読谷村に関係する人達が出席し盛大な贈呈式となった。
タイムス賞の「自治賞」はこれまでに、第十一回の石原雅太郎氏、第十三回の故・仲吉良光氏、それに第十八回の大山朝常氏にそれぞれ贈られたいた。
式場には、山内徳信村長新垣秀吉村長議会議長、伊波正哲区長会会長、儀間玉氷村老入クラブ会長、比嘉好子村婦人連合会長、松田政弘村青年団協議会長等が壇上に着席したあと贈呈式が行なわれた。これに先だち松村実沖縄タイムス社長は「団体賞としては今回はじめて読谷村が「自治賞」に選ばれたことに敬意と祝意を表します。村行政面の素晴らしさと、各字からの発言が活発で、それが村行政に充二分に反映されている。
評価点としては「文化福祉への努力が村民ぐるみでなされていて、村民全体の努力が実を結んだわけであり、今回の受賞は他の市町村にも大きな刺激になると思います」。と述べられていた。
その後贈呈式に移り松村タイムス社長から、山内村長に賞状、新垣村議会議長に「進む」という標題で彫刻家木村克氏の製作した賞牌、伊波区長会会長に副賞の金一封がそれぞれ贈呈された。
激励のあいさつにかけつけた屋良朝苗沖縄県知事は「読谷村政は、清潔で美しい自然と伝統文化、歴史を礎にした厚生文化村の建設をめざして読谷村社会計画を策定、生活環境の整備、村民福祉の充実、教育環境文化施設の整備・調和のとれた産業の振興につくしたことを高く評価します。今後とも民主的な地方自治の振興と村民福祉の向上に活躍されたい」。とお祝のことばを語られた。
ひきつづき、琉球大学の島袋教授の「地方自治と住民参加」という演題で記念講演があり、その中で「読谷村は先見的洞察力をもつ多くのリーダーと住民とのコミニケーションが活発で平和で豊かな村づくりを実践してきた」。と講演の中で賛評していた。こうした激励や賛評にこたえて山内村長は「今日のタイムス賞受賞にあたって二万四千人余の村民に代ってお礼申しあげます。このよろこび、この感激を村にもち帰って村民と共にわかちあいたい」と謝辞を述べた。
このあと祝賀宴に移り、平良良松那覇市長の乾杯の音頭と祝辞、比嘉正章北谷村長(市町村会代表)から、祝辞が送られた。
この日の祝賀宴場には歴代村長をはじめ村出身の知名士等がずらりと勢ぞろいし、久しくあう仲間と共に語らいながら自治賞受賞のよろこびをわかちあい、本村の地酒、マル高に舌づつみをうちつつ肩をたたきあいながら語らっていた。また、屋良県知事も久しく合う古き友らと杯を交しつつ額を赤くしながら時のたつのもしばし忘れそのよろこびと感激を村民と共にかみしめながら和かなひとときを過ごしていた。
※写真は原本参照