読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1976年11月発行 広報よみたん / 7頁

読谷飛行場内米軍アンテナ設置反対村民大会 猛雨の中に820名の村民が参加 村の総合開発構想の阻害となるアンテナ設置は断固阻止! 大会宣言

〔201号6ページの続き〕

た先祖代々の土地を自からの手で取り返すんだ」と早朝から手持弁当ですわり込み闘争に参加している。
 このような状況の中で、すわり込み闘争も十八日目を迎え、一応の成果は見られたものの、即時中止の回答は得られず、この日の「読谷飛行場内アンテナ設置反対村民大会」となったものです。
 大会は、まず伊波栄徳事務局長(村議会副議長)から経過の説明があり、そのあと山内徳信支援共闘会議々長があいさつに立った。山内議長(村長)は「この地にアンテナ設置を容認すれば、所有権の回復はますます困難になるばかりでなく、基地の強化にもつながり、絶対阻止せねばならない。今日のこの大会は、悪天候ゆえ一部には中止の声も聞こえたものだが、今日まで十八日間、長期にわたり工事現場ですわり込み闘争を続けているお年寄りのことを思えば、この大会は決行せねばならない。これからきびしい闘いとなろうが、村民が結集して阻止行動に立ちあがろう」。と力強いあいさつを述べた。
 また、池原昌繁読谷飛行場用地所有権回復地主会々長は「先祖が残したこの土地を取り戻すためには断固として工事を阻止せねばならない。長期化すると思われるすわり込み闘争、決してくじけることない。闘いをより強化するためにも村民の支援をお願いしたい」。と訴えた。はるか上空には時おり米軍ヘリコプターが飛びかい大会の状況を偵察している。その中で各団体代表が次々と演台に立ち意見発表を行なった。その間、大会参加者は時おり降りしきる雨の中でも身じろぎせず大会を盛り上げた。
 また、読谷飛行場内へのアンテナ設置に反対する要請決議、大会宣言、大会スローガンを満場一致で採択した。
 最後に山内徳信支援共闘会議々長が音頭をとり、力強い握りこぶしを空高くかざし「アンテナ建設工事の即時中止、所有権の回復まで共にガンバロー」を力強く三唱し午後四時前に大会を終えた。

大会宣言
 読谷飛行場は昭和18年夏旧日本軍の戦争目的遂行のため着工建設されたものである。その用地接収に当って軍は、「父祖伝来の土地を飛行場に提供することは愛着の情禁じ得ないものもあろうが、これも戦争に勝つためである。」そして「将来陸軍として不要になれば土地は元地主に返す」と一方的に口約して、土地代金も払わず強制的に接収した。
 いつの時代においても軍事基地は諸悪の根源である広大な農地が飛行場に取られたため地主は、食糧確保の道を断たれ生活を根底から破壊された。「10・10空襲」に始まる沖縄戦において読谷村は、そこに飛行場があったがために米軍の集中爆撃を受け、家屋をはじめ多大な損害をこうむり、村民からも多数の死傷者が出た。
 悪夢のような戦争が終り、これからは平和で豊かな生活ができるものと思っていたが、戦後飛行場は一層強力な支配権力を持つ米軍によって管理され、この地域に限っては戦後の所有権認定のための申告と土地測量が拒否され、耕作も禁示されてきた。そのため、現在にいたっても地主は、依然として苦しい生活をよぎなくされている。地方では、米軍の落下傘降下演習は尊い人命をも奪った。さらに米兵の婦女暴行事件もわれわれの記憶に新しい。こうして村民は、読谷補助飛行場から派生する基地被害になやまされ続けてきたのである。
 地主会は接収以来33年にわたる想念をこめて「子や孫に同じ苦しみを体験させてはならない」を合い言葉にアンテナ建設阻止に決起した。アンテナ工事阻止は、地主の所有権回復実現への第一歩である。10月6日以来工事現場に座り込みを敢行し、工事中止を勝ち取っている。地主会は行動することで一定の成果を上げているが、アンテナ設置計画の撤回までには厳しい事態が予想される。
 村民の戦中、そして戦後の歴史的経験は読谷補助飛行場の問題がひとり地主会だけの問題ではなく村民共通の課題であることを教えている。今回の米軍アンテナ設置計画も例外ではありえず、むしろ村民に向けて提起された問題である。
 アンテナ設置は、反戦平和を求める村民世論に逆行し、軍事基地の強化、固定化につながるものであり、また地主会が進めている飛行場用地の所有権回復運動を踏みにじるものでもある。さらに読谷村の地域開発の阻害要因にもなるものでもあり、断じて認めることはできない。われわれは村民の総力を結集して、アンテナ設置工事を阻止し、その設置計画の撤回を実現させ、飛行場内の所有権回復を勝ち取るまで奮闘することを本大会の名において宣言する。
  昭和51年10月23日  読谷飛行場内米軍アンテナ設置反対村民大会

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