読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1977年10月発行 広報よみたん / 3頁

10月1日 あなたの胸にも福祉のシンボルマーク「赤い羽根」を一つ ギリシャ時代に始まる「共同募金」の起こり

 「赤い羽根で福祉活動に参加しよう」ーを合言葉に今年もさわやかな秋風にのって赤い羽根共同募金のシーズンがやってきました。
 この運動は、みんなが少しづつお金を出し合い「みんながしあわせな毎日を送れるように」との願いをこめ、また、福祉施説を充実させようとの趣旨で全国一斉十月一日から三十一日までの一ケ月間にわたり実施されます。
 赤い羽根共同募金運動は沖縄県共同募金会が音頭を取って行ないますが、本村においては村社会福祉協議会(山内徳信会長)が中心となり、村民の協力をえて戸別募金、職域募金、法人大口募金、学校募金など広域な募金活動が展開されます。
 村民から寄せられた善意は一応、県共同募金会に納付されますが、その内の六〇%は村社会福祉事業充実の基金として配分されてきます。
 村社会福祉協議会は、これらの配分金でもって子供あそび場への遊具の設置補助など多種多様にわたる福祉事業のために役立てられてきました。
 つぎに、昨年の村内における赤い羽根共同募金活動実績を見ると、目標額一三〇万二千円に対し募金実績額は二〇八万円。その達成率は実に一六〇%の好成績を納めることができ、村民の募金活動に対する理解の深さがうかがえます。また、村への配分金は一六二万九千円になり村民福祉事業の充実のため役立てられました。
 今年の目標額は昨年の実績をふまえて一八七万円設定し戸別、職域、法人学校募金等広範囲な募金活動が展開されます。
 社会福祉へのシンボル、”赤い羽根”は小さくともみんなが小さな力を寄せ合えば大きな福祉の力となって恵まれない人たちに心のさわやかさを与えることができます。
 あなたの胸にも、どうぞ赤い羽根を!村社協ではあなたの心あたたまる善意を呼びかけています。

ギリシャ時代に始まる「共同募金」の起こり
 共同募金は、日本だけではありません。アメリカ、カナダ、インドネシアなど世界二十カ国で行われています。
 この共同募金はいつごろから行われていたのでしょう。
 このアイデアは、聖書の「良サマリア人」の寓話にちなみ、スイスの山奥に住む牧師が、道ばたの樫の木に小箱を下げ「与える、とれよ」と書いて、旅人を助けたのがはじまりとされています。
 ところが、最近ギリシャの遺跡アクロポリスの丘から、当時のアテネ市民による””助け合い”を証明する資料が発見されました。
 これは大理石に、くさび形文字で刻まれた碑文です。
 ここには、「ようこそこの丘にいらっしゃった。心から歓迎する。もし、病気やお金で困ることがあるならば、何なりと申し出ていただきたい。われわれは、あなたがたを手だすけできることに、無上の喜びを感ずるものであるーアテネ市民会議」と書かれてありました。
 つまり、これが世界最古の共同募金というわけです。

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