読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1978年9月発行 広報よみたん / 2頁

村議選ドキュメンタリー 若返り著しい議員構成 22名の新しい議員誕生 「明」「暗」分けた八票差

村議選ドキュメンタリー 若返り著しい議員構成 22名の新しい議員誕生 「明」「暗」分けた八票差
 去る九月三日の投票の結果二十二名の村議会議員が誕生いたしました。今回の村議選挙は、向こう四ケ年間の村政の動向を占う選挙として注目され、かってない少数激戦が展開された。
 九月三日の投票に続き、翌四日は午前九時から中央公民館ホールにおいて開票が行われ、激戦を反映して会場には朝早くからそれぞれの支持者が続々とつめかけた。中には、ホールから溢れた支持者が階下まで人垣をつくる程だった。その中で開票は進み、ホール中央に設置された速報板に十五分ごとに掲示される得票数をくい入るように眺め、熱いまなざしで票の行く方を追う姿で、ホールは熱気がムンムンみなぎっていた。
 それぞれの支持者は遅々と伸びない票の行く方にイライラの連続。午前十一時、開票率三八%でやっと当確ラインの三〇〇票台が掲示され、待ちかまえた支持者の中から「ヤッタア!」「バンザーイ」と拍手と歓喜が湧き起こり、それぞれの選挙事務所へ足早やに走り去る運動員の姿も見られた。
 今回の議員選挙は開票が進むにつれて、戦前の予想に反し、絶対的と目される得票者は見られず、各支持者はヤキモキしながら手に汗を握り「おかしい」「おかしい」と連発。予想に反し伸びない得票に苦慮しながらつい残り票に熱い視線を注ぐなど、これまでにない開票風景だった。
 正午を過ぎたころ、やっと大票田が動き出し、場内はにわかに活気づいた。開票率八五%というところで大勢は決まった。当確ラインを四五〇票台とはじき出した各支持者は、得票が掲示されるごとに「ソレ行けあと一押し」と声援するなど、場内は一段と熱気がムンムンした。
 当落に直接影響する午後十二時三〇分、開票率九八%の得票掲示には残りの議席がすべて決まるとあって、各支持者はくい入るように熱い視線を得票板に注ぎ一喜一憂。「明」「暗」の別れ目に全視線が集中した。午後四時五〇分村選管最終得票数の発表により、長かった選挙戦はすべて終り、二十二名の新しい議員が誕生した。最高得票は六六五票。二十二議席目は四四八票で次点との差は、わずか八票差、明暗をくっきりと浮き彫りにしたいつもの開票風景だった。
☆……今回の村議選挙の結果を見ると、若い新人候補者の台頭がめざましい中で、現議員はことごとく苦戦、新人候補の躍進がめだった。しかも、二〇代一人、三〇代三名の新人候補者の当選で若返りの著しい村議会となった。
 年代構成では二〇代に一人三〇代に六名、四〇代に六名五〇代八名、六〇代以上は一人という年齢構成で、議員の平均年齢は前期に比べぐっと若く、四六歳という世代の交代を感じさせた議員構成である。
☆……県内を選挙一色にした復帰後第二回目の統一地方選挙は我が村においても、し烈な戦いが展開された。史上空前ともいえる小数激戦を展開した今回の村議選挙は、ボーダーラインが五〇〇票台とあって各候補者は告示なき選挙戦を展開し、地縁血縁票を追って、しのぎを削る程に激突した。また、有権者もこの一票が躍進読谷への大きな原動力につながるとあって、その一票の重みを自負した選挙が行われ、一万五千五〇〇人の有権者投票率は九一・八七%という高い投票率を示していた。
 尚、新しい議員への当選証書の附与は九月八日に行われ、初議会は九月二十八日以降に予定されている。私たちの代表による議会活動を傍聴されたい方はどうぞお越こし下さい。

※写真「立候補者以上に支持者の方が緊張する開票会場票の開きに一喜一憂」、表「選管最終発表得票数」は原本参照

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。