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1978年11月発行 広報よみたん / 12頁

昨年の火災 7、500万円が灰に それぞれの持ち場を生かせ““火の用心””秋の全国火災予防運動 11月26日~12月2日 子供”火の犠牲”保護者の不注意から

昨年の火災 7、500万円が灰に それぞれの持ち場を生かせ““火の用心””秋の全国火災予防運動 11月26日~12月2日
 火災は、時として尊い人命をも奪いすべての財産を灰にしてしまう恐ろしい火災です。
 昨年村内において七十一件の火災が発生し、その損害額は実に七千四〇〇万円余りになります。火災の発生は五日に一件の割合で発生したことになり、その都度、大切な財産等が灰と化しています。
 火災発生件数の内訳を見ると建物火災は十一件。林野火災が二九件。車輌火災が四件。その他二七件となり、その中で二人の尊い人命が失われています。
 原因別では、火入れの失火が四三件と最も多く、タバコのすいがら九件。マッチのいたずら四件。電気のショート三件などと続いています。
 これからミーニシの吹きぬける冬場にかけて、我が家でも暖房器を使用する機会が多く、とかく火の気を多用する季節を迎えます。この時期はとくに建物火災の発生が多発するといわれ火の元には最も気をつけなければなりません。
 その中で、今年も十一月二六日から十二月二日まで全国一斉に「秋の火災予防運動」が実施されます。期間中、村消防本部でも火災発生ゼロをめざして村民へ火災に対する防止を広く呼びかけることにしています。
 また、子供を”炎の犠牲”から守るため次のことについて気をつけ、悲惨な火災から尊い生命と財産を守ろうと村民の協力を呼びかけています。

子供”火の犠牲”保護者の不注意から
 親の留守中に火災が発生し、出入口に鍵がかかっていたため焼け死んだり、深夜の火災で大人はかろうじて避難したが、行動力のない幼児だけが逃げ遅れてしまった-。
 このような保護者の不注意による子供の焼死者は、昭和五十二年中全国で二百八十人(十歳以下)もいます。なかでも五歳以下の幼児が二百七人の多数にのぼるいたましい結果となっています。
 何も知らない子供たちを”炎の犠牲”にするほど、残酷なことはありません。ぜひ、次の点を心がけてください。
●まだ歩けない乳幼児は、いつも保護者の近くに置いておきましょう。
●やむをえず子供だけを残して外出するときは、ストーブ、コンロなどは必ず消し、出入口の鍵は、万一の場合を考えて、内側からあけられるように注意しましょう。
●子供は火に対し強い興味を示し、ことに火遊びが好きです。火の恐ろしさについて、日ごろから十分教えておくことが必要で、とくに火遊びについては、きびしくしつけるようにしましよう。

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