年末・年始 みんなそろって明るい正月を 飲酒運転は絶対やめよう
12月は、1年のうちで、最も交通事故の多い月です。
特に年末は、ドライバーも歩行者も、気分的に何かとあわただしくなります。一方で、交通渋滞が、ひんぱんに起きるようになります。気ぜわしさとイライラが高じ、ともすれば、スピードの出し過ぎ、無理な追い越しなどの違反運転が目立つようになります。なかでも、この時期にふえるのが、飲酒運転による事故です。酒を飲む機会が多くなる年末年始は十分ご注意を。
統計から見た全国の乗用車の保有台数は二、一世帯に一台といわれています。一方、十六歳以上の”免許適齢人口”に占める運転免許保有者の割合は、男性が一、五人に一人。女性が四、五人に一人。全体では二、二人に一人の割合となって、正に国民皆ドライバー時代の到来といえます。
このように「クルマ」は私たちの生活に、より身近なものになっているのが実情です。
ところで、成人男子の八割は酒を飲むといわれ、国民皆免許時代といわれる中で、酒が日常広く親しまれています。
車を運転する者は、だれもが飲酒運転や酒気帯び運転の危険性を宿しているといえます。
酒酔い運転による死亡事故はスピード違反、わき見運転に次いで多く、その死亡率は平均値の三、二倍という高率です。
これから、年末年始にかけて特に飲酒の機会が多くなります。「この程度なら大丈夫」-これが一番危ないくせものです。
”酒”を飲むなら絶対車を運転しない。これが第一条件です。
ちょっと一杯が事故のもと
飲酒運転は、自分は大丈夫だと思っていても理性をマヒさせ、判断力を鈍らさせるところに、その怖さがあります。
運転中、信号を見忘れるなど注意力が散漫になったり、歩行者に気がついても、ブレーキ操作が間に合わないなど、正常時に比べて動作の遅れが目立つようになります。-すなわち、下肢の運動機能が鈍くなります。
また、交差点では方向シグナルを出し忘れたり、安全確認をおこたったり、停止位置が不安定になり、通行区分が守れません。飲酒運転者自身は正常な運転だと自負するが、決して正常ではなく”異常”なのです。
「ちょっと一杯……」の気のゆるみ、最も危ないものです。