さとうきび生産予想高 二万七〇〇〇トン過労に注意しよう
昭和五三~五四年期のさとうきび搬入が去る一月十八日から始まり、向こう九〇日間にわたり、エンジン全開で操業開始されました。この時期はキビ作農家にとって一年間で最も忙しい日々が続きます。
さとうきびの穂で一面銀世界となった畑は、初春の輝かしい陽ざしを受けながら左右に大きくなびき、キラキラ輝く穂先には時折り色あざやかな野鳥が飛びかい、情緒ゆたかさをかもしだす情景は、まさに農村の風物詩ともいえましょう。
近年農業の見直しが進む中で遊休地は次から次へと開墾され、またたくまにさとうきび畑へと変貌。さとうきび作りの機運が高まる中で、作付面積は年々拡大しています。
ところで、読谷農協(玉城真順組合長)が発表した今期さとうきび生産予想高は二万七千トンです。これは当初予想高より三千トン少ないもので、作柄は決して良いものではない。その原因について桃原読谷農協販売課長は「最大分けつ期に雨量が少なく、夏場の多雨に伴ないキビの生長に欠くことのできない太陽光線が極端に少なかった異状気象が作柄を悪くした原因です。」と話していた。
今期さとうきび生産予想高を昨年実績に比較してみると、約三千トン多い十二%の増収見込みとなっています。これは、作付面積が着実に増大したものとされ、ちなみに、今期収穫面積は春植五七㎞。夏植一〇一㎞。株出二五一haと予想されます。
さとうきびの収穫は九〇日余と長期にわたり、また厳寒期に入ります。その中で過労による病気等が心配されます。この時期の健康管理には充分気をつけましょう。
尚、読谷農協では、搬入は七トン以内にし、刈り取り後二日以内に搬入していただくよう、協力を呼びかけています。
※写真「家族総動員で収穫のよろこびを分ちあう」は原本参照