昭和54年度施政方針 読谷村長山内徳信 4、本年度の実施事項 八、行政区域の改善について 九、基本計画及び実施計画等の策定について 十、職員の増員について 十一、昭和五四年度予算及び案件等について 昭和54年度で実施する主な事業
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からも行政区への未加入者への呼びかけをはじめ、行政区域改善の為の努力を重ねて行きたいと思います。
九、基本計画及び実施計画等の策定について
昨年六月、総合計画基本構想が議決され、それに基づいて、基本計画の策定を開始、今年度もひき続き基本計画の策定作業及び実施計画を策定してまいります。
海岸線利用計画の策定は木付の大きな課題であります。読谷村の海岸線はほとんど軍用地に接収されていたために、緑地や砂浜、海岸への道路も皆無に等しい状態で荒廃しております。海岸線利用計画策定の主旨は、陸地部分の利用と海岸部分の利用を明確にする為であります。それによって海岸の汚染を未然に防止すると共に、豊かな海岸線の海浜植生を保全し、防潮、防風林の植樹によって台風災害を防御し、沿岸漁業とあわせて社会教育レクリェーション環境を図っていくための策定作業であります。
十、職員の増員について
職員の増員についての方針は、法律制度の適用により新規の業務が増大した場合、又は、現在の陣容ではとうてい対応し得ない不可能な部署に限り増員することにしております。そのような方針に基づいて、本年度、次の部署に増員をしていく計画でありますのでよろしくご理解、ご協力を賜りたいと思います。
①経済課二名
経済課の業務量は、国の農業政策に基づいて、年々増加の一途をたどっております。
今回、新しく制度として設置された地域農政特別対策事業をはじめ、農村総合整備事業と農業振興地域の整備計画の変更計画の策定、第二次構造改善事業内容の規模拡大等によって年々事務量が膨大になり、現在の陣容では、もはや対応不可能な状態であります。従って新しい制度に対応し、時代の進展に即応しつつ本村第一次産業を振興し、あわせて農村集落の生活環境整備等の事業を進めるため経済課に職員二名の増員が必要であります。
②建設課二名
建設課の業務量の増大は驚異的であり、現在の職員数では計画業務を執行するのは不可能と言わざるを得ません。建設課関係の予算の対前年比伸びが約二倍、事業件数を見ると工事関係で五三年度二二件に対し、本年度三〇件、用地取得関係で五三年度一件に対し、本年度七件、委託業務関係で五三年度十六件に対し、本年度二三件。
以上の通り業務が増えておりますのは、返還軍用地内と集落内の道路並びに排水路の整備、都市計画事業としての公園整備等の生活環境整備事業で、これに対応するために職員二名の増員が必要であります。尚、この種の事業は今後も引き続き行われます。
③保険年金課一名
保険年金課も業務量の増加によって、現在の職員数ではもはや限界に達している状態であります。制度が発足した昭和四八年度の被保険世帯数二、四二六に対し昭和五二年度には三、五三五で一、一〇九世帯が増加。昭和四八年度の被保険者数一〇、二三三人に対し、昭和五二年度には一四、二一三人で三、九八○人が増加しております。このように人口の増加と厳しい経済社会の情勢を反映して社会保険から国民健康保険への異動人口の増加によって業務量が著しく増大し、現職員数では対応出来ない状態であり、職員一名の増員が必要であります。
④住民課一名
住民課も毎年の人口の自然増と急激な社会増によって業務量が膨大になり今回一名の増員が是非必要であります。
住民票関係取扱業務量をみると昭和四九年度一二、四三八件に対し、五三年度は二一、二〇八件で八、七七〇件の増加を示し、印鑑登録及び諸証明関係業務をみると昭和四九年度二○、八六四件に対し五三年度は三五、○○○件で一四、一三六件の増加であります。このように業務量の増加は著しく、また村民に対する窓口業務として、住民登録や諸証明等の発行を敏速かつ適正に処理する必要があります。その為にも職員一名の増員は必要であります。
⑤診療所二名
昨年五月に開所した診療所は地域の医療施設として村民に大きく貢献しております。五三年度途中から専門のレントゲン技師と薬剤師を年度中途臨時採用して対応してきましたが、新年度に当り、職員二名を定数増にし、医療施設としての職員体制の充実強化を図り、村民の医療福祉に応えていく考えであります。
十一、昭和五四年度予算及び案件等について
昭和五四年度予算編成に当りましては、今まで申し上げました施策を重点に編成をしてまいりました。全体的にみると従来の事業量に新規の新設小学校建設や社会福祉センター建設補助をはじめ土木建設関係が大幅に伸びたかたちの、予算編成になりました。
☆一般会計予算
三九億四八六一万五〇〇〇円
☆水道事業会計
四億三七九〇万八○○○円
☆国民健康保険特別会計
五億二二六八万三〇〇〇円
☆診療所特別会計
七七八七万二〇〇〇円
であり、対前年比一般会計で十七、九五%の伸びで、四会計総額で四九億八七〇七万八千円規模の予算になっております。
今回議案も十三件提案してまいります。
尚、この外、今会期中に数件の議案の追加提案を予定しております。
最後に、本村のかかえている諸問題解決のため議員各位の一層のご協力とご指導をお願い申し上げ、昭和五四年度の施政方針の説明を終ります。
※表「昭和54年度で実施する主な事業」は原本参照