スタートした村の予算 一般会計39億4、696万5千円也 対前年比17.9%伸び率
住みよい村づくりの「証」となる昭和五四年度村の予算は、先の第六八回村議会定例会において可決(一般会計は一部修正)され四月一日より予算の完全執行を目指し、ダッシュGOのサインが出されました。
昭和五四年度村の予算は、行政全般をあずかる一般会計の他に、水道事業特別会計・国民健康保険特別会計それに診療所特別会計でもって運営されています。それぞれの予算は一般会計で三九億四千六百九十六万五千円。水道事業特別会計は四億三千七百九〇万八千円。国民健康保険特別会計は五億二千二百六十八万三千円。診療所特別会計は七千七百八十七万二千になり、総額では四九億八千五百四十二万八千円と、他類似自治体に類のない超大型予算規模になっています。新年度予算(総予算)を対前年度に比較してみると七億四千七十七万三千円増加し、その伸び率は十七・四五%になります。次に一般会計についてみると、新年度予算の編成に際しては昨今の経済事情の中にあって、財源確保にかなり苦心しましたが、それでも対前年度に比べて五億九千九百四〇万一千円増加し十七・九一%の伸び率を示しています。新年度予算の特徴は人件費や物件費等の消費的経費については、その伸び率を極力に抑え、一方、投資的経費についてその比重を大きくしています。中でも土木費については対前年度に比べて九四%の驚異的伸びを示し、農林水産業費についても四五%の高い伸び率を示しています。以下、図表とミニ解説を交え、広く村民のご理解とご協力をお願いします。
尚、一般会計については当局原案より一六五万円の補正減があり修正可決されました。
依然として割高な依存財源 村税一人当り税負担額は一万四千七百九十一円 歳入
住みよい村づくりを目指し、昭和五四年度村の予算は先の第六八回議会定例会において修正可決されました。これにより四月一日分ら予算の完全執行を目指し、ダッシュGOのサインが出されています。
村の予算は行政全般をあずかる一般会計の他に三つの特別会計でもって運用されています。それぞれの予算は対前年度に比較して一般会計で十七・九一%。水道事業特別会計で九・一%。国民健康保険特別会計で二四・八%。診療所特別会計で一・二%伸びています。
そこで今般は、村の予算の中でも一般会計についてのみ、ミニ解説をしてみたい。
まず、歳入ではその性質上から自主財源と依存財源とに大きく区分されます。自主財源とは、私たちが直接納めている村税や財産収入、繰越金などの村独自で確保できる財源のことをいい、一方、依存財源とは、国庫支出金や事業を進めるための貸入金(村債)などの国や県、すなわち村独自では賄えず、他からの支出金でもって運用して行く収入のことをいいます。この内、自主財源の多い方が村の財政運営としては好ましいことだとされますが、残念なことにも本村における今年度予算の自主財源の占める割合は二〇・七%にすぎず、一方、依存財源については七九・三%というかなり高い依存率となっています。しかし、このことは他の自治体においても同類だといわれ、本村の財政は別に例外ではないものとされます。
次に、自主財源についてみると、その性質上、村税、繰入金、財産収入、諸収入、繰越金、分担金、使用料及び手数料から構成されています。ことに私たち村民と深い関りあいをもつのが村税です。村税は①村民税②固定資産税③軽自動車税④たばこ消費税⑤電気税⑥鉱産税⑦特別土地保有税から構成されています。予算全体に占める村税額は三億八千七百三十一万五千円でその割合は九・八%です。一方、自主財源のみに占める割合は四七・二%を示しています。中でも村民税にすれば一億六千五百七○万二千円になり対前年度比で二六・九%かなり高い伸び率を示しています。このことは、昨今の長びく経済不況がここにきてやっと光明のきざしが見られるものとされ、社会全体の安定経済成長が見込まれるものと予測されます。
次に、村民税は大きく分けて個人分と法人分に区分されます。個人分については、先に終えた確定申告に基づいて所得のあった村民について、均等割や所得割等が賦課されるものです。
固定資産税については、今年度予簑は一億一千三百三十三万九千円で対前年度比で三二%の伸び率を示しています。また、たばこ消費税については二・六%の伸び率ではありますが、その予算額は七千一百十三万二千円となり、村税総額の十八%の割合となっています。聞き慣れない「たばこ消費税」とは、愛煙家にとって身近かな税金のことで、たばこをスパッ、スパッと煙と化すことによって、その一本、一本に賦課される税金のことをいいます。他県ではそれぞれの市町村で消費される分についてのみ還付されるという仕組となっていて「たばこは村内で買いましょう」という広報チラシもよく見られるものです。しかし、我が沖縄県では本庁で一括計算の仕組になっていて今年度における本村への交付算定基準は約五、八○○万本分と計算されています。とかくたばこの消費が上向けば自主財源の乏しい地方自治体にすれば、その消費を伸ばすことにより財源に潤いを与えるものと喜ばれているもの。だが、他方では医学上の問題もかなりあるものとされその公言には痛し痒しというところです。
次に村税総額を村民一人当り負担額に計算してみると一万四千七百九十一円になります(二月末人口で計算)また、自主財源では対前年度比で七・五%の伸び率となっています。
☆次に依存財源についてみると総額で三十一億二千八百七十三万八千円になり、総予算に対する構成比は七九・三%になります。
依存財源で最も大きいのは国軍支出金の十四億六千四百万一千円で全体の三七・一%を占めています。これを前年度に比較いたしますと二億一千三十二万九千円増加し、その伸び率は十六・八%になります。次に地方交付税は十億七千万円で全体の二七・一%を占めています。これを対前年度に比較すると一億七千八百万円増加し、約二〇%の伸び率です。村債については三億五千万円で八・九%になり、