満30歳を迎えた喜名小学校 記念事業も多彩に(月山など)
喜名小学校(松田盛康校長)では去る三月十一日「創立三〇周年」を祝う記念式典が盛大に催された。まず、この日の午前九時から同校体育館において児童生徒を対象に満三○年を迎える歴史深い学校のお祝を行った。
引き続き午後二時から同校の同窓生及び父母はじめ、山内徳信村長、新垣秀吉村議会議長、新崎盛繁教育長など四〇〇名余が出席し、盛大に創立三〇周年記念式典を催した。
式典は、まず屋良政信同校PTA会長の開式のことばで幕を開き、そのあと渡久山朝章教頭による経過報告、松田盛康校長の式辞などがあり、また、山内徳信村長はじめ多くの来賓祝辞があり、とどこうりなく記念式典を終えた。
式典後はささやかな祝宴が開かれ、数々の余興を交える中で、地酒を酌み交わしつつ創立三〇周年の歴史の重みを祝う語らいの場がもたれ、時の立つのを忘れさせる程ににぎわっていた。
歴史深い喜名小学校の沿革について歴史の紐を解いてみると、同校は本村の教育発祥の地として知られている。明治十五年読谷山小学校として創立。以来、歴史の変遷をえて、説谷山尋常小学校、読谷山国民学校へと名称変更が行われ、と共に学校敷地の移動も行われていった。
現在の喜名小学校は昭和二二年十二月三十一日「喜名初等学校」として設立。以来、今日まで同校の教育目標である「よく考えて行う子」「明るく情操豊かな子」「忍耐強くたくましい子」の教育目標の充実を目指し歴史の深みある校風を築きあげてきた。
一方、三○周年を契機に後世に残す記念事業をと「創立三○周年記念事業期成会」が設立され、その中で数々の記念事業がとり行われた。中でも一六○余頁に及ぶ記念誌の発行をはじめ、体育館前の和風庭園を感じさせる月山はさすが。その中には一段と優雅に映える五杖の松をはじめソテツ、トックリヤシまた奇岩を随所に配置。一段と美しくきわだったもの。また、理科教材園にはエンドウ、大豆などの農作物等も植付け、今や村内から消え失せた水田も同校には小さいながらも設置され、農作物、植物群との出合いを膚で感じさせる生きた教材の場として広く活用されるものと機待されている。
また、父母からの現物寄贈として屋良朝栄氏からバックネット一式。当山清栄氏からとび箱一式及びハードル十組が寄贈され関係者から感謝された。
(写真)-盛大に催された喜名小学校の三○周年記念式典。その歴史の重みを感じ、参加者は設立当時をしのび、地酒を酌み交わす中でつい勢いを増し、語らう場は時を忘れさせていた。
※写真は原本参照