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1979年6月発行 広報よみたん / 4頁

活気にみちた仔豚生産活動排せつ物は畑に還元 年間三万頭の仔豚生産

活気にみちた仔豚生産活動 排せつ物は畑に還元 年間三万頭の仔豚生産
 豚どころと知られる我が村の養豚産業は昨今の農業見直しが進む中で軌道に乗った生産態勢に入っている。ことに、農林漁業構造改善緊急対策事業の積極的な導入でもって近代的な畜産団地の造成が相つぎ、安定した農業経営が営まれつつある。
 本村における養豚団地は高志保・波平・宇座・瀬名波・座喜味、それに楚辺団地等がある。それらの団地は主として仔豚生産団地として位置づけられ、一農家平均約二〇頭規模の繁殖豚を飼育している。村内には約二千頭の繁殖豚がいて、仔豚生産壁は約三万頭。そのほとんどは村外に移出されている。
 本村における農業形態は基幹作物のさとうきびを主とし、畜産、さつまいも等を組み合せた復合農業である。ことに、畜産なくして畑作農業はありえないと力説する農家も多い。このことは、本村の土壌は通称マージと呼ばれ保水力に乏しく、極度の干ばつにはその被害をもろに受けるのが実情。その中で畜産廃出物の堆肥の畑地還元は地力の増強と共に保水力を高める一石二鳥の効果をもち、農家の長い経験からあみ出された生活の知恵ともいえる。
 現在県内における豚の飼育頭数は二八万頭前後を推移している。村内では約六千頭。飼育農家は四○○戸。ひところ一万頭代の年代に比べ約半減したことになる。このことは高度経済成長期における豚価の低迷が続く中で小規模経営者の転廃業、また昨今の生活環境の変化で宅地内での飼育が敬遠され、そのことが減少の大きな要因だとされている。現在でも毎年五○戸内外の脱養豚農家が見られるが、多頭飼育を目指す畜産農家は効外に進出し、本格的な経営に取り組んでいるのが特徴である。

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