心身障害児の福祉について考えよう-第三回親と子の集い-
次代を担う若い芽を育む児童の健全育成は最も重要です。
村社協(他三団体協賛)では去る五月十一日午後六時分ら中央公民館ホールにおいて第三回「親と子の集い」を催し多くの親子が参加してにぎわった。
これは児童福祉週間にちなんで開かれたもので、会場には九〇名の子供たちをはじめ、七〇名のお父さんお母さんたちも参加した。これまでの親子の集いは健常児を主体にして開かれていたが、今回からは「障害をもつ子供に対する社会の理解を」と、障害児・健常児ともに席を交え心のふれあいの場がもたれた。会場は子供たちの元気な声が飛びかい、共に語らう元気な姿は笑い声が絶えることなく響き、二十一世紀の担い手となるはつらつとした姿は会場に大きな心のふれあいの輪が幾重にもつくられていた。
また、二時間に及ぶ映画「春男の翔んだ空」も上演された。この映画は純心な心を持った知恵おくれの子供たちと、心障児教育に生きるヒューマンな先生との美しい心のふれあいを描く”愛”の名篇版。人間が本当に明るく力強く真剣に生きて行く姿が、見るものすべてに大らかな感動を呼び起し、全篇にわたり、底抜けに明るいタッチでくりひろげる先生と生徒たちのさまざまなエピソードで綴られた愛と涙の感動の名篇映画であった。会場の子供たちは感激の余り目頭を押える子も見られた。
一方、お父さんお母さんたちは「この映画を他の父母にもぜひ観賞させてほしい。今日まで身障児教育を他人事に思い恥じらいを感ずる。これを機会に子供との語らい、心のやさしさ、いたわりあう心の豊かさを身をもって体験し、根ざした家庭教育環境をつくりたい」。と話していた。
また、主催者側では、今回の映画上映する中で心身障害児対策は発生、予防、在宅療育そして施設における保護育成等各種の施設により近年急速な進展をみているが障害児をとりまく環境、とりわけ地域社会における一般住民の理解と援助なくしてその成果は期待できない。この映画を上映するにあたり、地域住民一人ひとりが心身障害児について正しい理解を深め、地域社会における福祉活動に積極的に参加するよう呼びかけていた。