万一の水難事故に備え潜水救助訓練を実施-村消防本部-
青い海、青い空そして灼熱の太陽-我が沖縄は本格的な海のシーズンを迎え、大人も子供も涼を求める姿は年々華やかさを見せている。だが、その裏には悲劇を呼ぶ水難事故も多く、県内ではすでに十三名(五月末日現在)の水の犠牲者を出している。水難事故は即座に死の悲劇を呼ぶ危険性を伴い最も気をつけなければならない。
その中で、村消防本部(伊波宗盛本部長)では万一の水難事故に備え、去る五月八日~十日まで宇座海岸、真栄田岬一帯でスキューバダイビング訓練(潜水訓練)を実施した。この訓練には全消防隊員が参加。全装備二○㎏のスキューバ(通称アクアラングとも呼ぶ)を背に潜水のABC訓練を受けた。
講師には沖縄ダイビングクラブの古堅宗徳氏(都屋出身)が招かれた。古堅氏はダイビング歴十数年ベテラン講師。海の恐ろしさを充分知っているだけに基礎知識をしっかり教えその後、海中にて実技訓練をわかりやすく教えていた。
水難事故は一秒を争うだけに訓練を受ける隊員は真剣そのもの。重装備のスキューバを苦にもせず水深十五メートル地点まで潜り救助活動の知識をしっかりとマスターしていた。山内一夫司令補は「水難事故は即死亡に続がる危険性があり、万一の事故に備え充分対応できるまで定期的に訓練を実施したい、昨年は泳ぎの訓練を強化し今では全隊員が遠泳できるまでに鍛えられた。今後は陸上・海上の救助訓練を強化。即対応できる態勢を整えたい」と話していた。また、はじめてスキューバダイビング訓練を受ける比嘉秀知隊員は「万一の事故に備え尊い人命を救助するのが我々の任務。訓練は厳しいがその成果が村民の生命と財産を守るかつ重要な職務であり、実践活動に即応できるよよう頑張りたい」と力強く話していた。(写真)重装備のスキューバを苦ともせず、使命感にみなぎる隊員の訓練。その眼差は真剣そのものだった。
※写真は原本参照