復帰後8年 凄じい農業の構造改善 八億二千万円を投入
本村における主産業は農業であり、農業は主としてさとうきび、甘藷、施設園芸それに畜産を加えた復合経営体で構成されている。近年本村における農業経営体は農業生産基盤整備事業等の積極的な導入により、農業の近代化はめざましい。
昨今の世界的な食糧問題に端を発し、農業の見直しが急速に進んでいることは周知の事だが、我が沖縄の祖国復帰前はこれとした農業生産基盤の整備事業は数少なかった。
復帰後八年、本村においても多種多様にわたる農業生産基盤の整備事業は積極的に導入された。とりわけ、農林漁業構造改善緊急対策事業による共同利用ハウス、農機具をはじめ、養豚パイロット事業による高志保、宇座、波平の畜産団地。座毒味地区農村基盤総合整備事業。座喜味いも生産団地。さとうきび生産合理化改善推進事業による農機具購人など二七種目におよんでいる。これらの事業に投入された事業費総額は八億二千一百十六万円であり、その額は昭和四七年度村の総予算に価するものである。
本村での農業生産基盤整備事業の進展がめざましい中で、農業と最も深い係りあいをもつ農業用水の確保は、今後の農業をより振興する中で大きな課題といえる。その中で、県営の長浜川ダム開発計画はそれぞれ地域農家の大きな期待の的になっている。
長浜川ダム建設計画は今年度に全体実施計画を着手。昭和六〇年度に一一〇万トン貯水可能な長浜川ダム、その全容を見ることかできる。建設工事は昭和五七年度着工で事業費総額は三十三億二千万円の巨額が投入される。同ダムの完成後は村内中北部八地区の農業用地七五万坪がその恩恵を受けるものとされている。
※写真「座喜味地区農村基盤整備事業地区のさとうきび畑」は原本参照