読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1979年8月発行 広報よみたん / 3頁

我が村の歴史風土を生かした産業の振興を 知花恵子(読青協)

我が村の歴史風土を生かした産業の振興を
 知花恵子(読青協)
 「読谷村っていうととにかく青年会、婦人会、老人会と会活動の盛んなところですね。」といつも会う人ごとに言われます。職場が村外のせいか読谷村の出身だというとすぐその話が出されます。それほど読谷村は、地域活動の盛んなところです。今回の村おこし講演会もそんな中で読谷村のことをもっと深く知りたいという気持ちから参加致しました。
 講演会は、地域活動の盛んな読谷村にふさわしく各分野、各区の代表が一堂に会し、読谷村の将来について話し合う本当にすばらしい企画でした。これまで読谷村について考える時、何か事がおこってから話し合うのが常だったような気がします。軍用地のことにしても返還されてから、さてどういう土地にしようかと考えたのではなかったでしょうか。そういうことからして、この村おこし講演会は、村の将来について事前に考える一歩前進した意義ある催しだったと思います。
 清成教授や森戸氏の講演はすばらしく、村内の失業問題を考える時、安易に企業の誘致をと考えがちでしたが講演を聴き「村の自立」ということを教えられました。「単に企業を誘致するのでは村おこしにならず、新たな産業を考えることが大切。」ということを話しておられましたが、私にとって全く新しい発見で、村にも自立があるということを初めて考えさせられました。私達は、自分の村の産業を開発せず今まで何か他から求めていたような気がするのです。今回の講演で現在ある産業を見直し、それを大事に守り育てていかねばならないという気持ちがわいてきました。森戸氏の本土の事例では、それぞれ独特の街づくりをしている本当に素適な街を紹介してもらい楽しい講演でした。特に池田町の町営レストランを経営しているというのには驚きました。恐らく誰もが考えつかないことではないでしょうか。読谷村もそれにならい何か読谷独自の歴史、風土をいかした産業が考えられるのではないでしょうか。
 読谷村の現状と問題点では、自分の村の商業、農業、漁業について各分野の方々からいろんな問題点が出されました。特に商業の分野で「村内で商品を購入するのは、僅かで大半は村外に流出していることなど各分野の問題点に対して問題意識がもてたのも良かったと思います。我々青年も読谷村について行政まかせにするのでなく自分のムラ、読谷の問題についてもっと身近なこととして考えたいものです。このムラおこし講演会は、読谷村の「人間性豊かな環境・文化村づくり」に大きな一歩を踏み出したのではないでしょうか。

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