読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1979年8月発行 広報よみたん / 4頁

健全な村民の心こそムラおこしの原動力に 比嘉キヨ(村婦人会長)

健全な村民の心こそムラおこしの原動力に
 比嘉キヨ(村婦人会長)
 我が村の「人間性豊かな環境文化村」の創造を求めて私達婦人も徴力ながら「ムラおこし」の一翼を担う所存でいます。
 村の発展は先づ村民一人ひとりの健康と、未来を担う子供達の健全育成を一つの目標に村民が一丸となって取り組まねばなりません。それには地域の各種団体の積極的な奉仕活動、公私の区別なく皆の責任において我がムラの発展に寄与されるならば、素晴らしい読谷ムラ、希望のもてる未来が待っていると思います。私達は現実にふまえ、将来への展望を確かな目で見極わめながら今一度、自分の足元から我が家の周辺、人それぞれの立場を暖かい心で助け合い、手をたずさえて一歩一歩前進して行く姿こそ、平和で心もなごみ一人ひとりの心の和が大きな躍動となって「ムラおこし」の原動力になるものと信じます。
 昨今のめまぐるしい社会環境の変化、「核家族化」へと進行する中で、今回の「ムラおこし講演会並びに研究会」は最も意義深いものがあり、それぞれ分野の参加者は「活気ある地域の動体」その原点を感じ取ったものと思います。私達婦人も家庭の台所をあずかる主婦の立場から躍動する原点に力強く触れあう心の感動を覚えました。そこで提起したいことがひとつ。
 ムラおこしの原点はその地域の自立であり、それを構成する私達村民にあると思います。一方、地場産業、とりわけ第一次産業の農・漁業の振興こそムラおこしの前段を踏み出す礎になるのではないかと思います。幸いにして、村政の中で農漁業の振興政策は急進中であり、その実積は私達婦人でもハダで感じ取ることが出来ます。私達の愛する郷土から産する新鮮な野菜・魚が村民に毎日の健康食品として頂けられるならば、こんな嬉ばしいことはないと思います。そこで農・漁協の関係者に提案したい。週一~二回の青空市場を催したらどうでしょう。新鮮な野菜・さかなこそ、食膳での活力の原動力となるものであります。そして、産地直結した地域産物の交流を。そのためにはもっと第一次産業の振興を図らねばならないものと思います。
 今日の我が村の姿を起点に、これからの「ムラおこし」を全村民的にとらえ、村民一人ひとりが気持よく、今日は「ごくろうさん」を合いことばに老いも若きも心の通える明るい読谷のあしたに向かって「ムラおこし」に取り組みましょう。

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