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1979年8月発行 広報よみたん / 6頁

まつばぼたんの開く時こくしらべ 古堅小三年 大湾育子

まつばぼたんの開く時こくしらべ 古堅小三年 大湾育子
 三年生のざっしのふろくの自ゆう研究にあさがおの開く時こくというのがあった。わたしは、家にあるまつばぼたんの花も、開いたり、とじたりするのに気がついたので、まつばぼたんの開く時こくしらべをしてみようと思った。
 おとうさんが表の作り方を考えてくれたので月日、天気、気温、ひらく時こく、しぼんだ時こく、ひらいた時間を書いて十日間しらべることにした。
 はじめ、わたしは、まつばぼたんは太陽が出るときにさくだろうと思った。けれどもしらべて見ると太陽が出ないくもりの日や雨の日やたい風の日もさいた。さく時間も天気によってきまらなかった。晴れの日もくもりの日も雨の日も七時間ぐらいさくことがわかった。
 それで、何度のときにさくか知りたくなった。八月九日に新しいじっけんをした。水そうにこおりを入れて、その中にまつばぼたんのはちを入れた。朝からおとうさんが水そうにこおりを入れてじゅんびしてくれた。こおりは、少ないのでおばあさんの家やきんじょからもあつめてきた。
 温度計を入れるとぐんぐん温度がさがって二十度までさがった。水そうをさわってみたらとてもつめたかった。こんなにつめたくしてさくかなあとじっとみつめた。
 そのうちに太陽にあてたものは気温も、二十七度になって、八時十二分にさいた。いつさくか見ないといけないのでまつばぼたんのそばへあさごはんをもっていって食べた。けれども、こおりを入れたものは外のものがさいてもとうとうさかなかった。
 そのうちに水そうのこおりがとけはじめて温度があがってきたのでもう外にだした。でもすぐには、さかなくて十二時にさいた。
 二十度より温度がさがるとさかないんだなあとわかっておもしろくなってきた。さっそく表にまとめた。
 ところが五時ごろおとうさんが帰ってきて「早くさいた外のものと、こおりをいれておそくさいたものとどちらが早くしぼんだか。」ときいた。わたしは友だちがあそびにきて、むちゅうになってかんさつするのをわすれたことに気がついた。せっかくさくのをかんさつしてもさいごでしっぱいしたなあとがっかりした。
 花のずかんをひらいてみたが昼はさき夜はとじるということだけかかれていた。
 八月十八日またこおりを入れてじっけんすることにした。きょうこそはしっぱいしないようにがんばろうと思った。おとうさんがたくさんこおりをかってきてくれた。外にだしたものは九時二十分にさいたがこおりをいれたものはやっぱり二十度ではさかなかった。こおりからだすと十時三十分にさいた。りょうほうともおなじ時間にしぼんだ。
 八月十九日さく時こくをもっとおくらすためにれいぞうこの中に入れた。れいぞうこの中は十八度だった。十二時にれいぞうこから出した。すると十二時十五分にさいた。おくれてさいたので、外のものよりおそくしぼむかなあとおもった。やっぱりおそくさいたものはおそくしぼんだ。さいた時間もだいたい七時間ぐらいだった。
 まつばぼたんの開く時こくしらべを十四日間してみると、毎日いつしぼむか、いつさくか気をつけてみないといけないのでむずかしいなあと思った。ほんとうにつかれた。おわったときは、ほっとした。でもくわしくしらべていろいろなことがわかったのでよかった。おかあさんが、
 「いくこはいつも半分しかやらないが今度はがまんづよくしらべることができたね。」
 といった。また、四年生になったらかわったじっけんをしたいとおもった。
 第26回沖縄タイムス図画・作文・書道コンクール優秀賞

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