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1979年10月発行 広報よみたん / 11頁

九州民俗芸能大会に長浜のチクタルメー出場

九州民俗芸能大会に長浜のチクタルメー出場
 十月十八日宮崎県宮崎市民会館で開かれる第二十一回九州地区民俗芸能大会に、長浜区の民俗芸能「チクタルメー」が沖縄県代表として出場することになった。同大会は九州地区県下のすぐれた民俗芸能を一堂に集め内外に広く紹介し、伝統芸能の継承保存をねらいとして開かれるもの。
 晴れの大会に出場する長浜区では、今本番に向けて毎晩猛練習を続けている。チクタルメーの出場者は二〇名だが、練習会場の公民館には、連日区民多数が練習風景を見守る熱の入れよう。津波憲一区長は「県下では広く知られたチクタルメーだが、この大会を機に、長浜のチクタルメーを全国的民俗芸能として広く紹介したい」と話していた。
 長浜区にはチクタルメーの外に数々の民俗芸能があり、民俗芸能の宝庫とさえいわれている。中でも、チョンダラー(京太郎)・棒術・組踊り「花織りの縁」は代表的な民俗芸能だといわれている。これらの伝統芸能は戦前まで盛んに村芝居などで演じられていたが、今では、チクタルメー以外はまったく発表されてない。
 同区では、今度の九州地区民俗芸能大会出場を機に区内の伝統芸能を継承しようと「長浜民俗芸能保存会」の結成準備も進められている。一方、老人会もその動きに賛同、毎晩公民館に集まり、青年会を中心にした後継者に懸命指導している。
=チクタルメー=
 長浜区に伝わる伝統芸能で、今から五五〇年前護佐丸の座喜味城居城の頃、南蛮易易のため渡来した南蛮船の乗組員が長浜港に上陸し、コージャー米の種子を植えつけさせ、この米が豊作になり献納米として奉納されたといわれ、その後、豊作祈願として「チクタルメー」の踊りがあみだされたと伝えられている。
 踊り手は四列に縦にならび、先頭の一人が太鼓を打ち、次の者かからは腰にカマをさし、ねじりハチマキをする。歌は三味線にのせて歌われ「クトシチクダルメーやシミダマぬグトなゆさめ」等の歌詞で歌い踊られている。
(写真)-九州地区民俗芸能発表会に向けて毎晩猛練習を続けている長浜区民俗芸能保存会員

※写真は原本参照

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