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1979年11月発行 広報よみたん / 6頁

母と子の会話 学習意欲 毎日の生活体験を通して

母と子の会話 学習意欲 毎日の生活体験を通して
 どうずれば、子供が自分から進んで勉強するようになるか、お母さん方にとっては悩みのタネでしょう。
 知識や技術などは、教えることによって、ある程度は身につけさせることができますが、勉強する、しないの問題は「意欲」つまり「やる気」にかかわることですから、行儀作法をしつけるようにはいきません。
 「やる気」は、本人の心の中に燃え上がる欲求です。お母さんが□ぐせのように「さあ勉強!勉強!」「ホレホレ……」「サッサと……」などと言い続けても、子供は本気で勉強に打ち込むようになるとは限りません。
 要は、どのようにして子供に「やる気」を起こさせるか、どうしたら学習意欲を燃やしてくれるか-ということです。
 そこで、心得ておかなければならないのは、勉強に対する「やる気」は、必ずしも勉強することによってのみ養われるものではないということです。勉強も含めた幅広い日常生活の体験の中から芽生えることが多いのです。
 勉強に適した性格といってもいちがいには言えませんが、少なくとも、物事を「きちんとする」「すすんでする」「根気よくする」といった特性をあげることができます。
 この「きちんと・すすんで・根気よく」物事をする性格は、毎日の勉強から身につくというより、むしろ日常生活の中で習慣化され、形成されていくことが多いといえましょう。
 お母さんのお手伝い、遊び、友だちとの交流などを通して、ふだんから「きちんと・すすんで・根気よく」やりとげる習慣を身につけさせ、物事をやりとげた感動を味わわせることが大切です。こうした体験が、勉強する意欲に結びつくのです。
 勉強以外のことは無関心で、勉強のときだけ口やかましくハッパをかけるのは、効果的ではないようです。

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