読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1980年4月発行 広報よみたん / 6頁

昭和55年度村の予算(特別会計含む)47億8、424万8千円 落ち着きを見せた村の予算 村税負担額は一人当り一万七千一六五円 歳入 目的別歳入の割合

 二十一世紀に大きな夢とロマンを求め行く本村の「人間性豊かな環境・文化村づくり」は日一日にして着実に一歩一歩力強く「あゆみ」つづけています。
 八○年代はとかく地方の時代と呼ばれ、村民一体の「住みよい村・豊かな村づくり」へとあゆむ村民の高鳴る鼓動は大きな躍動となり、うねりとなってまっしぐらに二十一世紀に向けて進んでいます。八○年代の夜明けは二十一世紀に向けての前哨戦だともいわれ、その成否の裏付けとなるのが村の予算だといえます。
 昭和五五年度村の予算は一般会計の部で対前年比で四・九%の減少を示しましたが、これは学校教育環境の整備がひとまず落ちついたのと、現在建築が進められている村民社会福祉の殿堂「村総合福祉センター」に係る建設補助金(約一億六千万円)それに新設「古堅南小学校」建設用地取得費などの大型支出が一段落したためのもので、他方面での予算計上は実質的増になっています。
 次に昭和五五年度村の予算についてみると、村の予算は行政全般をあずかる一般会計の他に水道事業特別会計、国民健康保険特別会計、それに村立診療所特別会計でもって運用されています。それぞれの予算は一般会計で三十七億六千二百六十二万九千円。水道事業特別会計で四億九百七十三万一千円。国民健康保険特別会計で五億三千二百七十六万六千円。それに村立診療所特別会計で七千九百十二万二千円。総額四十七億八千四百二十四万八千円になります。
 尚、一般会計予算は先の第八○回村議会定例会において、原案より一九五万九千円減額され修正可決されています。
 以下、一般会計について図解とミニ解説を交え、広く村民のご理解とご協力をお願いいたします。

歳入 落ちつきを見せた村の予算 村税負担額は一人当り一万七千一六五円
 まず、今年度(四月一日執行)一般会計予算は三十七億六千二百六十二万九千円です。これを対前年度と比較して一億八千四百三十三万六千円少なく、対前年比で四・九の減少を示し(その原因はリード文を参照)昭和四八年以降上昇続けてきた本村の予算はここに来て歯止めがかけられたようです。しかし、逆を言えば、大型支出を伴う基本施設の建築等(学校々舎等)が一段落したことを意味し、今年度以降の支出については予算内容の密度を濃くした幅広い村民還元型の予算になるものといわれ、このことは、二十一世紀に向けて一歩一歩前進あるのみの本村の予算だともいえましょう。
 八○年代は地方の時代と呼ばれ、各々地方に対する期待は大きいものだが、予算面においては国家財政緊縮総需要抑制策を取る中で、本村においてもその例外ではなく、八○年代当初予算はかなり厳しいものといえます。まず本年変予算の歳人の部から説明いたしますと、その性質上から大きく分けて「自主財源」と「依存財源」とに分けられます。自主財源とは、私たちが直接納めている村税や財産収入、繰越金などの村独自で確保できる財源のことを言います。一方、依存財源とは国庫支出金や地方交付税、それに事業を進めるための借入金(村債)などの国や県、すなわち村独白では賄えず、他方からの収入をもって運用して行かなければならない収入のことです。
 この内、自主財源の多い方が村の財政運営として好ましい事だと言われますが、残念ながら今年度の財政事情も例年なく依存財源の占める割合はかなり大きいものです。ちなみに自主財源二十三・三%に対し、依存財源は七十六・七%で自主財源率は三割にも足りません。しかし、本村の財政事情は例外ではなく他方自治体においても自主財源率はかなり乏しい。通常二~三割自治と言われる程に依存財源の占める割合は高く、やりくり財政と言うのが地方自治体の財政事情だといえます。
 次に今年度予算における自主財源の割合を対前年度に比較してみると二・六%増加しています。これは逆を言うと、依存度がその分減少したことを意味します。自主財源について分類してみると、その性質上から村税・繰越金・財産収人・繰入金・分担金・使用料及び手数料から構成されています。自主財源の総額は八億七千六百三万五千円になり、対前年度と比較して、五千七百八十万八千円増加し、七・

※写真「この子等の未来を約束する村の予算。その夢を育もう」は原本参照

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