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1980年5月発行 広報よみたん / 5頁

喜びも悲しみも夫婦一対 二日に一組の新婚誕生

喜びも悲しみも夫婦一対 二日に一組の新婚誕生
 華やかなウェディングマーチにのって人生最大の喜びをかみしめるのが結婚式。片や、つかの間の甘い結婚生活に終止符をうち第二の人生へとスタートすすのが離婚です。同じ相対する者がいて一文字だけ「婚」の文字を付す中で、これ程に明暗をはっきりと分け、喜び悲しみを現わにする事例は他において数少ないものでしょう。
 ところで昨年一年間に村内における婚姻、離婚のまとめによると、婚姻については一七三組のカップルが誕生し、二日に一組の割合で婚姻が成立しています。一方、離婚については三〇組が「離婚届」を提出し、結婚生活に終止符を打っています。これは十二日に一組の割合で離婚成立ということになります。
 明暗の分かれ道の事務処理にあたる住民課受付嬢は、前者については「おめでとう」との声掛けで祝福いたしますが、後者については何かと戸惑いを感じる。と話していました。とかく新しい人生へのスタート、再出発へと志すことには変りなく、その前途に幸多かれと心の中で祈っているとのことです。
 次に年次別で婚姻の状況をまとめてみると、この十年代二百組前後の婚姻件数を受理しています。だが昨年はなぜか少ない。昨今の若者の結婚感は多様化しているとのことで、単に善は急げだけでなく充分な計画性のもとで結婚を考える若者が多くなったのではと推測する人も多い。このことについて独身貴族を謡歌する三〇代の某嬢は「周囲の気遣いにはありがたい。しかし急ぐことないのよネ。もっと独
身だという身の軽さで羽撃かなくちゃ」と清々した顔で微笑んでいました。
 次に婚姻を月別でみると、通称シーズンだと呼ばれる春先と秋口の婚姻はとかく多い。中でも十月~十二月は一日に一・六組の新婚さんが誕生しています。一方、シーズンオフと呼ばれる夏場はやはり少なく五日に一組の割合になっています。
 次に離婚の状況についてみると、離婚は年ごとに増加の傾向にあるようだ。月別でみると夏場の六月~八月に最も多く、婚姻シーズンオフとは逆現像のようです。離婚……聞こえはとかくしめりがちだが、人生への。再出発への角出には変りなく、相方の前途に幸多かれと祈らずにはいられません。

※イラストは原本参照

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