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1980年9月発行 広報よみたん / 5頁

式辞 読谷村社会福祉協議会会長 山内徳信(村長)

式辞 読谷村社会福祉協議会会長 山内徳信(村長)
 本日、ここに村民をはじめ来賓多数の御臨席を賜り読谷村総合福祉センターの落成記念式典を挙行するに当り一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、皆様方には公私共御多忙の折、御案内申し上げましたところ御臨席の栄を賜り誠にありがとう御座居ます。
 さて、読谷村社会福祉協議会の会員であります村民をはじめ、社会福祉関係者の長年の夢でありました読谷村総合福祉センターが遂に実現し、本日、このように盛大な落成記念式典を迎えることの出来ますことを皆様と共に心から喜ぶものであります。
 これも、ひとえに村民並びに村内各団体の役員の方々、村議会、沖縄県、沖縄県社会福祉協議会、沖縄県共同募金会、日本自転車振興会等の深い御理解と御指導、御協力、御援助の賜であり、衷心より厚く敬意と感謝の意を表する次第であります。
 このセンターの建設構想を練るに当り、特に配慮いたしましたことは、社会福祉関係者の願いでありました「社会福祉センター」、読谷村老人クラブから要望のありました「老人センター」「老人憩いの家」読谷村婦人会や青年団協議会から希望のありました「研修会場」村民の文化活動の「発表展示の場」等々、広く村民の声を反映させた総合的な催物であり、老いも若きも、男も女も、すべての年令暦が渾然一体となり、このセンターを使用することを人間社会の理想としたのであります。
 従いまして、このセンターは、「人間性豊かな環境・文化村」づくりを目指す読谷村民の福祉活動の拠点であり、同時に、文化活動の場所としても使用される一大殿堂になるわけであります。
 沖縄の気候風土にマッチするよう配慮し、真に村民から親しまれ、村民の憩いの場になるよう努力をしたのであります。村民一人びとりの手で「福祉センターを作ろう」という合言葉のもとに今年、成人式を迎えた青年達を手はじめに、老人クラブ、婦人会、青年会、児童生徒、各職場等々、それこそ村民の、村民による村民の為のレンガ作りがはじまったのであります。村民の汗と村民の手によって作られたレンガが福祉センターの一部に使われたのであります。
 「これは正に、人間的で感動的な場面でありました」そのことによって、センターと村民との心の結びつきが出来、「自分達のもの」「みんなのもの」という連帯感と愛護の精神が生れるものと期待して進めたものであります。
 建設に当っては、本村の村づくりの理念であり実践課題であります「21世紀の歴史の批判に耐え得る村づくり」の一環として、センターの構想及び立地場所が決定されたのであります。総工費三億百五四万円と云う、巨額を投じて建設されたのであります。建設費の内訳けは、日本自転車振興会、沖縄県、読谷村の三カ所から多額の補助金をいただきました。
 内部備品の調達につきましては、補助対象外でありましたが、村民をはじめ、篤志家の皆様方の深い御理解と温かい御芳志、御支援によりまして所期の目的を達成することが出来ました。このように、大勢の方々の心からなる御協力と御援助によりまして、ここに読谷村総合福祉センターは見事に完成したのであります。このセンターを中心に、今後、読谷村内の福祉活動が一段と充実発展するよう関係者一同努力を重ねる所存でございます。
 最後に、本総合福祉センターの建設推進に当って、御指導、御援助を賜りました関係機関の皆さん。設計施工を担当して下さいました皆さん、内部備品の充実の為に資金達成連動を推進して下さいました皆さん。御芳志、御支援を賜りました皆さん。汗を流し手づくりのレンガ作製に御協力下さいました皆さん。彫刻作品を作って下さいました皆さん。その他大勢の方々から存形無形、物心両面の御声援御協力を賜りました。誠にありがとうございました。読谷村社会福祉協議会を代表して心から御礼を申し上げる次第であります。
尚、姉妹民協を結んでおります、広島県大柿町民生委員協議会の総務峰重信先生には、日頃、私共読谷村民生委員協議会が大変お世話になっております。御指導、御援助のお蔭をもちまして、読谷村民生金庫も設立され地域の福祉増進の為に大きく貢献し、関係者から大変、よろこばれておりますことを御報告申し上げ心からお礼申し上げる次第であります。
 以上申し上げ今後とも一層の御指導御鞭撻を賜りますようお願い申し上げ式辞といたします。
 一九八○年 八月二十九日(金) 読谷村社会福祉協議会

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