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1980年12月発行 広報よみたん / 2頁

農業2題 拓けゆく農業 高志保地区に多目的研修施設

農業2題 拓けゆく農業
高志保地区に多目的研修施設
 第二次農業構造改善事業は昭和五四年度に事業着手し昭和五七年度をもって事業完了することになっている。
 農業構造改善事業は「立遅れの著しい県内農業の生産基盤及び近代化施設等を整備し、生産性の高い農業地域を確立して農学の生産意欲を高めると共に、農家の所得向上を図る。」ことを目的としてスタートしたもの。すでに第一次計画は昭和五三年度をもって終了、同事業の積極的運用でもって本村の農業環境は著しく変革し、ことに共同利用畜舎や共同利用ハウスなど八種目の事業を導入し、農業の基盤整備はめざましい進展をみせた。
 次に、昭和五四年度からスタートした第二次農業構造改善事業は、一年次の昨年楚辺地内に共同酪農牛舎を完成させた。同事業には四名の酪農農家が参加し、現在一二〇頭の乳牛を飼育、月産二万六千キログラムの牛乳を生産し、順調に生産軌道へ乗りつつある。
 本村は、地域の産業経済の安定、活力ある地域づくりを目指し、中でも農業振興は本村が目指す「人間性豊かな環境・文化村づくり」の主柱ともなっている。その中で、長期的展望にたち、農業構造改善事業はじめ長浜川ダム県営一般かんがい排水事業、西部通道土地改良総合整備事業(七九㎞・昭和五九年竣工)それに渡具知地区土地改良総合整備事業(二四㎞・昭和五七年竣工)など、本村の農業環境をとりまく事業は目日押しに計画策定され、豊かな農村へと目指す息吹きはめざましい。
 今般は農業二題として渡具知地区土地改良総合整備事業それに第二次農業構造改善事二年次分で進められている「多目的研修施設」にスポットをあてスコープしてみた。

 渡具知地区土地改良総合整備事業(屋宜必良理事長・組合員一二二名)は旧渡具知地内を中心にほ場の整備が行われている。
 同事業は三五・六ヘクタールの広大な面積での全体計画が練られ、その内二四・一ヘクタールのほ場が整備されることになっている。
 渡具知地区土地改良総合整備事業は昭和五四年度に事業着工昭和五七年度をもって事業竣工の予定になっている。すでに第一期工事分(昭和五四年分)の九ヘクタールのほ場整備は終り、第二期工事の今年度は八・五ヘクタールのほ場整備に着手、来年二月十八日竣工の予定になっている。
 昭和五五年度分事業については総事業費七千万円で諸建設(諸見里安友代表・沖縄市在)によって工事は進められている。
 一方、同土地改良地内においては第二次農業構造改善事業による共同利用ハウス、ビニールハウス団地の造成計画も進められている。ビニールハウス団地は主として第一期工事が完了した渡具地中道原一帯に総面積一万三千平方メートルのビニールハウス群が連立される運び。ビニールハウスの一棟当り面積は一千三百平方メートルの連棟式ハウスで九名の農家が参画して一大ビニールハウス団地が造成され、村内では渡慶次団地、高志保団地に次ぐ三番目の本格的生野菜生産団地になる模様。また、並行して共同かん水施設、共同農機具も導入計画され、事業の着工は今月末を予定している。

高志保地区に「多目的研修施設」
 「多目的研修会施設」は高志保地内、高志保区公民館敷地内において事業は進められている。
 同事業は第二次農業構造改善事業二年次分で、沖縄農業構造改善村落特別対策事業の一環で進められ十月七日に着工、来年二月二十八日をもって工事は竣工することになっている。
 工事の施行は高志保建設(大城幸正代表)が総事業費八千一百九万円で請負、その内訳は国庫補助が二千九百六〇万円。村補助が三百七〇万円。残り四千七百七十九万円は地元負担でもって工事は進められている。
 多目的研修施設は鉄筋コンクリート造り二階建、延べ面積は約一六九・五坪。同施設は各生産組織の講習会や研修会、営農相談、さらには地域社会の交流の場所とし、住みよい農村社会の建設を目指すもので早くも地域住民からその完成が待たれている。

※写真「高志保地区多目的研修施設完成想像図」、「ホ場整備中の渡具知地区土地改良総合整備事業」は原本参照

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