年頭のあいさつ 読谷村議会議長 伊波栄徳
一九八一年の新春を迎えるにあたり、読谷村議会を代表致しまして、つつしんで新年のごあいさつを申し上げます。
村民のみなさま、あけましておめでとうございます。
わたくしは、昨年六月二〇日招集の第八二回臨時議会におきまして、図らずも議長の要職につき、その重責を痛感し新たな決意をもち、その後微力ながら円滑な議会運営と村政伸展を期して、誠心誠意懸命の努力を傾注してまいったつもりであります。おかげをもちまして、村民の意志決定機関としての責務を大過なく果させていただき心から敬意を表するとともに感謝申し上げます。
村民のみなさまには、輝しい新春を迎えられ「八○年代」に私たちが、なさねばならない方向を明らかにし、新たな希望と決意に燃えておられることと思います。
八○年代は、村政のなかでも少さな問題を大胆に掘り起こしていくことを重視する段階に来ており「燃えたつような論争」のなかから、あせらず、ひるまず、一歩一歩着実に、冷静に「地方の時代」への歩みを進めていかなければならないと決意し、村民が抱く、要求、願い、意欲、希望を尊重し、村民が主体となって問題を自治的、自律的に解決できるような道をきりひらくことによって地方の時代にふさわしい、読谷村を作り得るものを信ずる次第であります。
本村は、人口も二万六千余人に至り全国で三番目の村であり発展の一途をたどっておりますことは、村民のご協力の結果であり、喜びにたえないところであります。
今、読谷村は「地方の時代」「地域の時代」への尊い実積をつくりつつあります。「みんなで考え、みんなで実行し、みんなで責任を持つ。」ことを基本的に、読谷飛行場の所有権問題、パラシュート演習場の撤去の早期実現への前進、「与える福祉から参加する福祉」への取り組や教育行政、第一次産業、商工業者の育成等々村民の精神的豊かさ、村民生活の安定、生がいを求めて始動しつつある時期と八○年代の二年にあたり、戦争について、思いをあらたにし、世界の平和と本村の発展のため時には勇断をもって事にあたることも辞さないつもりであります。 さらに本村の現実を認識し、激変する社会の諸情勢に対応するとともに議会に課された責務を果たすため最善の努力をいたす所存であります。
一九八一年こそは、本村のよりいっそう躍進の年として、村政全般にわたり村民各位の最大のご指導ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。
おわりに村民皆様のご健康とご繁栄を折り申し上げ、年頭のごあいさつといたします。
※写真は原本参照