新年のあいさつ 読谷村教育長 新垣盛繁
明けましておめでとうございます。
輝かしい新春をお迎えし、村民の皆様のご健勝を心からお祈り申し上げます。昨年は公私共に慌しい中に暮れましたが教育行政を進める上で一方ならぬご協力とご指導を賜わり誠に有難く心から厚く御礼申し上げます。
お蔭で諸般の諸事業が順調に展開され、村づくりの一環としての地歩を固めることができました。はじめに、教育諸条件整備としての学校建設については読谷中学校の第三期工事が完了し装いを一変いたしました。新設の古堅南小学校も二期工事が急ピッチで進んでおり、来たる二月にはその移転が予定されております。更に古堅南幼稚園舎も新学年度からは開園できるよう工事が進められております。いづれも近代的な明るい建物で次代の要求に応え得る施設として期待されます。既に学校関係者をはじめ地域の方々の絶大なる協力で植樹がなされ環境整備が進められている事に対し衷心より感謝を申し上げます。一方座喜味城跡の修復工事も八割方出来上り、その偉容は将に村のくさていとしての貫禄がつきました。村立歴史民俗資料館も年と共に充実し、村内は勿論県下の小中学校の社会科学習の場として活用され喜ばれております。又運動広場や学校開放事業等は広く村民の体力づくりのために利用されております。更には中央公民館、部落公民館を中心とした、集会活動老人会婦人会青年会又成人会の積極的な参加によっそ展開され、村づくりに大きな原動力としての貢献をいたしております。今日青少年の育成が最大の関心事でありますが、青少年が学校、家庭、地域の中で、個々の全体的な成長発達をめざして懸命に労力し、周りのみんなと親しく力を合わせて生活出来る青少年として育ってほしいものです。その為特に学校教育活動での学校側の配慮があり、地域での子ども会その他少年の団体の活動があります。テレビ・ラジオ等マスコミの発達で目や耳からの情報が多くその影響をうけて頭でっかちな体力精神力のひ弱な子が多いといわれます。真に強い心丈夫な体を培うためには、自ら行い身を持って体験し、何回となく繰返す反復訓練によって自分のものとして理解し身につけることが出来るものです。少年期において年令の異なる集団の中で活動し得られる知識技能体験は、それぞれの成長発達するうえで大変重要なことです。一人ぽっちの子。孤独な子を出さないように暖かい配慮が要求されます。幸い読谷村では成人各層の多くのグループが誕生し活動が盛んになされておりますが、あとひと押し奉仕の手を青少年の為に向けていただき、村ぐるみでその活動を助成しようではありませんか。昭和五十六年酉年が村民の最良の年になりますよう心からお祈り申し上げて、ごあいさつといたします。
※写真は原本参照