読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1981年4月発行 広報よみたん / 3頁

昭和56年度施政方針 (2)村政に対する基本的姿勢 3本年度の重点事項 4本年度の実施事項  (1)教育諸条件の整備と社会教育、文化活動等の振興に関する施策

〔253号2ページの続き〕

した開発発展でなければなりません。即ち、それは「人間性豊かな環境・文化村」をつくりあげることであり、その為には、村民の先見性と主体性、思想性、芸術性、政治性に裏打ちされた思考と実践が大切であります。
 今年は、数年来の村民の願望でありました「読谷山花織会館」並びに「読谷村商工会館」の建設、昭和六二年沖縄国体に向けての準備体制の第一年次としての取りくみをはじめ、生活環境の整備、地域経済、地域福祉、地域の教育文化等を一歩一歩前進させるため、村民の英知と協力の輪を広げ、清新活力ある村づくり、生活の場づくりを更に押し進めていく考えであります。
 昭和五六年度も議員の皆さんをはじめ、村民各位の積極的な御指導、御協力をあおぎつつ、村政を進める所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。

(2)村政に対す基本的姿勢
 私の村政に対する基本的姿勢は、沖縄県民の歩まされてきた過去の歴史の痛を教訓に踏え、今日の日本の政治状況に思いをいたした場合、読谷村という小さい一地方自治体とはいえよって立つところは憲法の理念である平和主義、民主々義、基本的人権の尊重という三原則であり、憲法第九九条においてもすべての公務員に憲法を尊重し擁護する義務を負わしております。
 一方、地方自治の本旨に基づいて確立されたわが国の地方自治制度、いわゆる住民自治、団体自治の観点に立ち、「自治と分権」を内実とする地方の時代を目指し、平和で明るい豊かな村づくり、清新活力ある村政を主体的に進めていくことであります。
 それは、
一、平和と民主々義、人間尊重の村政を基調とする。
一、地域の産業経済の向上安定をはかり活力ある地域づくりを目指す。
一、民主教育、社会教育の充実と文化の発展を目指す。
一、村民福祉の増進を目指す。
一、明るい住みよい健康な村づくりを目指す。
一、自治と分権の確立を目指す。
以上の六項目にわたる考え方を基調として、村政を進めていく考えであります。

3本年度の重点事項
1.教育及び文化の振興
1.産業経済の振興
1.社会福祉等の増進
1.生活環境の整備促進
1.読谷飛行場問題の解決促進
1.海岸域等の緑化事業の推進
1.国民体育大会に向けてのとりくみ
 以上7項目を村政の重点事項とし、次に昭和56年度の主要な施策の概要を説明申し上げます。

4本年度の実施事項
(1)教育諸条件の整備と社会教育、文化活動等の振興に関する施策
 教育は、国家百年の大計であると言われます。本村は戦前から教育村と、言われてきました。私達はそのよき伝統をさらに発展させていく義務があります。
 人間が人間として生活して行けるのは教育のおかげであり、世のすべての問題の実価は、「人間のあり方」にかかっているといっても過言ではありません。教育基本法前文に「教育の基本理念は、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献し、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成であり、この理想の実現は根本において教育の力にまつべきものである」と人類普遍の原理が示され「教育の目的は、人格の完成をめざし、平和的、民主的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健全な国民の育成を期して行わなければならない。」とうたわれています。
 教育行政は、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければなりません。そこで児童生徒が健やかでのびのびと学習できる環境の整備を進めるとともに、社会教育の振興、文化活動の充実、文化財の保護育成のため、本年度は次の事業を実施いたします。

 ①教育諸条件の整備
 教育諸条件の整備事業の中で一大事業であります古堅南小学校の学校づくりが第三年次を迎え、本年度は体育館をはじめ、普通教室(七)、理科教室(一)、家庭科教室(一)、機械室等を計画しております。また、教育環境の整備事業として古堅小学校運動場整備事業、喜名小学校ブロック塀改修工事の計画をしております。
 更に、喜名幼稚園々舎増改築事業として遊戯室(一)、管理室(一)を増築し、地域の幼児教育の環境整備を図るものであります。
 読谷中学校々舎建設事業は、昭和五二年度から計画実施されてきたもので、本年度は普通教室(六)、技術教室(一)の改築事業の計画であります。古堅中学校においては学級増による普通教室(四)の新増築を計画しております。

 ②社会教育及び体育の振興
 本村における社会教育及び社会体育は、関係者の努力と、関係団体をはじめ村民の積極的な協力、参加によって、ますます盛んに活動を展開しており、各種学級の開設やコミュニティースポーツも定着化しつつあり、スポーツの生活化が進んでまいりました。
 社会教育は、村民各層を対象に生涯教育の観点に立って、社会的教養と資質の向上を目指して行くものであるため、各層各団体にマッチした事業を推進するものであります。
 次代を担う青少年団体の育成強化のため、地域子供会や、リーダーの賛成等関係者の認識を深めながら進め、家庭で取り組めない活動面に配慮しつつ、地域活動を通して人間形成に資するものであります。
 青年団体は、時代を担う若者集団であり、青年としての教養を高め、各字のリーダー養成とグループの育成を目指して青年学級の開設と研修会を実施するものであります。
 婦人団体は、地域の諸活動の原動力的存在であり、社会的教養と資質の向上を図るため、婦人学級、乳幼児学級、リーダー養成等の事業を進めてまいります。また、老人クラブの高令者学級、成人男子の成人学級、社会教育振興大会等々の諸計画もあわせて実施してまいります。
 社会体育面では、基礎体力づくりの各種スポーツ教室の開設や研修会を計画し、各種スポーツ大会(年間六大会)、学校体育施設開放事業、運動広場の活用、勤労者体育センターの開設、屋外証明施設々置事業等により、村民のスポーツ活動を幅広く振興してまいります。
 前述の諸活動や事業を通して、村民の社会的教養の向上と体力の増進を目指すとともに、地域住民の連帯と協調の輪を広げ、明るく住みよい健康な付づくりに貢献するものであります。

③文化財の保護と文化運動の展開
 文化は人間社会のいとなみの

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