診療所だより No.4. 塩見祐一 村民の診療所による村民のための検査
私が診療所に勤務して七ケ月があっというまに経ちました。だけど唯一つ残念な事があります。それは、まだ村民の中に診療所では胸のレントゲン(正確にはX線写真)一枚撮れないと思っている人がいることです。よって今回は、診療所でできる検査について話しましょう。結論から言いますと大体殆んどの検査ができます。
①胸部、腹部等の単純撮影-中にはレントゲンを非常にこわがり原爆にでも当るような顔付になる人がいますが、検査用のX線の場合問題ありません。
②胃、十二指腸透視-これも妊娠している人以外は心配ありません。
③胆のう造影-前日、造影剤のテスト後、夜6錠のんで当日朝写します。
④腎孟造影-腎臓の機能や尿路の結石の有無について調べます。
⑤注腸透視-大腸に変なものができてないかどうかの検査です。
⑥貧血の検査-原因により血清、鉄やビタミンB12も測定します。
中には貧血なのになぜ血を採るのかと言う患者さんもいますが微々たる量ですし、三ケ月経つと血液は入れ替わります大丈夫ですよ。
⑦白血球数、血沈-これは炎症の度合や病状の経過をみます。だからこの前検査していても、今度は変わっているかもしれません。
⑧肝機能検査-肝細胞がこわれて肝臓特有の酵素を血液中に出します。それを測ります。
⑨腎機能検査-X線と違って血液で調べます。
⑩リウマチの検査
⑪ホルモンの検査-これは他のどんな病院でもそうですが、SRLという特殊検査専門のセンターに血液を送って調べます。だから10日後に結果が判ります。
⑫心電図-中には電気椅子と感違いしている人がいます。考え方は逆で心臓の電気的活動を拾い出すのです。
⑬負荷心電図-時々胸が痛いとか締めつけられるという人に階段を昇り降りした後、心電図をとる検査です。
⑭検便検尿
⑮糖負荷試験-糖尿病の検査。
あと血圧、眼底検査もしています。
以上のように日常の検査は何でもできます。だけど気付かれた方もいると思いますが、2つ3つ足りない。一つは、昔胃カメラと言われた内視鏡の検査、二つは全く苦痛なく心臓の動きや黄疸が出た後の胆のうの状態をみる超音波検査、三つは脳波検査です。
これらは機械がなければできない検査ですし、そのためにはお金もかかりますし、村民のみなさんが是非必要だと思われるのら将来において検査できるようになるでしょう。
『頑張ろう!!』
四月から診療所前にバスのりばができ、大変便利になりました。お気軽に診療所におこし下さい。