渡具知木綿原にグリーンベルト 土地改良区で防潮林造成
ムラの再建にあらたな息吹きをみせる渡具知区は、木綿原一帯の海岸線近くに幅五メートル長さ五○○メートルの防潮林を造成した。
これは、甦った農地、渡具知地内土地改良事業の一環として進められ、緑ゆたかなムラの再建をめざし、区民総出で防潮林造成事業に取り組んだもの。
防潮林は二年苗の木麻黄八○○本を一メートル間隔で植え、十年後の緑ゆたかな渡具知区の再現を夢みている。一帯は一大グリーンベルト造成の計画をもち、今年度分の土地改良事業が終わり次第、第二期防潮林造成に着手する計画である。
第一期防潮林の植栽は去る五月十日、二十三日の両日行われた。折りからの梅雨どきとあって、雨のぱらつく中で行われた。雨具に身をかためた区民は手に鍬をもち、一本づつていねいに植えつけていた。渡具知地区土地改良事業屋宜必良理事長は「土地改良事業の一環として進められるものだが、戦前の緑ゆたかな渡具知海岸線はうっそうと防潮林があった。歳月をかけてでも緑多き戦前の渡具知を甦らせたい。」と話していた。
渡具知土地改良総合整備事業は、すでに十七・五ヘクタールの土地にあらたな息吹きをみせ、農作物の新芽は緑のジュータンとなり、豊かな農作物の生産手段の場として農地は甦った。尚今年度は、渡具知土地改良事業最終年度にあたり六・六ヘクタールの未整備農地に大手術が加えられることになっている。
※写真「1本づつていねいに植えられた木麻黄」は原本参照