読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1981年9月発行 広報よみたん / 6頁

安孫子自治大臣120分ドキュメント めんそれー安孫子藤吉自治大臣御一行様 郷土料理「読谷定食に」うまい!舌づつみ そべからまちポーポーをチトゥ(おみやげ)に持ち帰る

 地域経済振興対策事業視察のため、来沖されていた安孫子藤吉自治大臣一行は、去る八月二十八日正午すぎ本村に来村し、二時間の滞在で座喜味の読谷山花織工房、やちむんの里を視察なされました。
 本村に大臣をお迎えしたことはかつてなく、読谷村はじまって以来のことです。役場では安孫子自治大臣一行をお迎えするに万全な歓迎の準備を整えました。そのなかを自治大臣一行は正午すぎ村総合福祉センターに到着されました。
 福祉センター中庭では読谷中学校ブラスバンド隊四五名が演奏する軽快なマーチがかなでるなかで大臣一行を歓迎し、山内徳信村長以下全課長が拍手で大臣一行を迎えました。安孫子自治大臣は読谷中学校三年生の与那覇千織さんにまっ赤なリボンを胸につけてもらったあと、山内村長の案内で一面、緑のジュータンが敷き詰められた同センター南側の広場、特設貴賓席に腰をおちつけました。そのなかで清楚に読谷山花織を着飾った神谷みつ子嬢から花束を贈られ満足顔な大臣でした。ひきつづき役場男子職員が演出する「座喜味棒術」に、大臣は身をのり出して御覧になり、勇壮な術者の熱演に絶讃の拍手を送っていました。
 大臣一行はそのあと福祉センターで昼食のひとときを過ごされました。昼食は役場女子職員が準備した郷土料理、通称「読谷定食」のメニューに舌つづみをうち、大臣一行は深く感激しておられました。読谷定食は、私たちが手軽に食膳にのせることのできる郷土料理を配膳し、大臣にも沖縄庶民の味を味わってもらおうと、役場女子職員が心を込めてつくった手づくりの郷土料理です。
 まず、チャワキ(盛り合わせ)としてスビポーポー、アンダギー、カタニーンブーが配膳されました。大臣はいまだかって味わったことのない郷土の料理に深く感激し、すかさず山内村長にいろいろと尋ねられる一面もありました。また、カタ二ーンブーをめずらしがる大臣に、山内村長は「これはお祝のときにつくります。」と説明されると、大臣は「じゃおみやげとして持って帰りましょう」。とチャワキをチトゥ(おみやげ)して持ち帰りました。
 一方、読谷定食は豚肉、やさい類を盛りつけたラフティ、田イモリンガク、ミミカーのあえもの、グルクンの塩焼き、スヌイ、ユシドーフなど、みるからにローカル色豊かな献立で大臣一行は「おいしい」を連発、なかにはおかわりされる方もいらっしゃいました。大臣は食事中も料理についていろいろと質問をされるなど、庶民的な印象を深くする大臣でした。
 食後は山内村長から読谷村の概要説明を受けました。なかでも「太平洋戦争末期に旧日本軍によって接収された読谷飛行場用地の早期返還に関する要請」について、大臣一行は深い感心の意を

※写真「めんそうれー我孫子自治大臣様、神谷みつ子さんから花束の贈呈」、「ソベカラマチポーポーに驚嘆し、おみやげに持ち帰る」、「役場女子職員がつくった郷土料理におかわりされる方も」、「与那覇千織嬢からリボンを胸に御満悦の大臣」、「座喜味棒術に身を乗り出して御観覧」、「村の概要を説明する山内村長」は原本参照

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