安孫子藤吉自治大臣御挨拶
一言御礼やら、またごあいさつを申し上げたいと思います。
今回は、はからずも読谷村に逢えることができまして、しかも心からなる御歓迎を受けまして衷心からこの一行厚く御礼を申し上げます。ただ今村長さんからお話しのございました基本的な考え方、私もまったく同感でございます。歴史と伝統にみたった郷土の特性を生かした、そうした町づくり、村づくりというのが自治の基本であると私も思っております。今の情勢は、必ずしもそういう方向には向いておりませんけれども、それを現実に実行して行く自治体が増えれば増えるほど、日本の自治体は健全に発達して行くものだと思うわけでございます。
こちらにまいりまして、ただ今、村長さんからこの点非常に強く力説をされて、しかも村民に立った実践活動をしておられる、そのお話を受けたまわりまして厚く感銘致しました次第でございます。こうした方向が定着、促進するために国はできる限り援助措置を構ずるべきだと思っているわけでございます。国自身が主導権をもつのではなくして、自治体の発想の下に、ただ今申し上げました方向にもとづいて活動するその活動をさらに強化することをお手伝するのが私どもの仕事だと、こう思っているわけでございます。
大変重要な問題について村長さんはじめ、みなさん方が取り組んで、そして実践に移されている事に重ねて敬意を表し、今後もその方向がますます定着し活動の輪を広げ、そして立派な地域社会をつくることに献身されることに対しまして、私どもは最大の御協力を申し上げたいと考えております。
今回、はからずもまいりまして大変、読谷村に逢えましたことを私としては意義あることであると痛切に感じておるわけでございます。今後、一層の御健闘をせつに祈念いたしまして御礼のことばにかえさせていただきます。ありがとうございました。