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1981年10月発行 広報よみたん / 4頁

第100回村議会定例会 乱開発に終止符 読谷村土地開発行為の適正化に関する条例を制定 乱開発防止条例で村土の保全を

第100回村議会定例会 乱開発に終止符 読谷村土地開発行為の適正化に関する条例を制定
 村議会(伊波栄徳議長)は去る九月二十二日午前十時、九月議会定例会を招集し、十月一日までの十日間の会期日程で議会を聞きました。今議会定例会は沖縄県の相国復帰直後開かれた議会から通算して第一〇〇回を数え、記念すべき議会定例会になりました。
 今議会に提案された議案は、先に県企業局の原水値上げに伴う、本村の水道料金改定のための議案「読谷村水道事業給水条例の一部を改正する条例について」、自然破壊に歯止めを意図し、乱開発から村土を守るための条例制定「読谷村土地開発行為の適正化に関する条例の制定について」など十六議案のほか、陳情一件、決議一件などが提案されました。
 議案はそれぞれ各常任委員会に附託、慎重審議に付され、九月二九日に開かれた本会議のなかで全議案処理されました。その結果、原案可決十二件、修正可決一件、認定三件、採決三件、決議一件を処理し、第一〇〇回村議会定例会の幕を十月一日に閉じました。
 今議会の焦点になった議案のひとつに「読谷村土地開発行為の適正化に関する条例の制定について」の議案がありました。同議案は無秩序な開発に歯止めを、とのねらいで提案され本会議での論議の的になりました。同議案の成否は村土保全の明暗を分ける重要な議案とあって、同議案を付託された総務委員会(山内真永委員長)では慎重審議を行ってきました。本会議では賛否両論、激論が交わされましたが、採決の結果絶対多数で原案可決し成立いたしました。
 この日の本会議には「自然破壊に歯止め」をと願う村民多数が議会傍聴し、会議の成り行きを見守っていました。

乱開発防止条例で村土の保全を
 本村から産出される石灰岩(コーラル)は極めて良質だといい埋蔵量も多いと取り沙太されています。
近年、公共工事等が増大するなかでコーラルの需用は高まるばかりで、こうしたなかで村全域での無秩序なコーラルの採掘によって、自然破壊、乱開発行為は目を覆う程でした。ことに、この三、四年前から旧ボーローポイント一帯の海岸線を中心に、虫食い状態でコーラルの採掘が続き、困惑しきっていました。その都度、行政指導を行ってきましたが、法的な対抗要件や取締りについての即応した対処も出来ないまま、まさに”泣き面に蜂”の思いでいました。
 こうした乱開発行為が進むなかで、乱開発による自然破壊に歯止めをとの、急速な気運の高まりのなかで、県内市町村では初めてといわれる乱開発防止条例「読谷村上地開発行為の適正化に関する条例」の制定は行われました。
 同条例が制定されたことにより、村内での開発行為五百平方メートル以上三千平方メートル未満の土地の開発行為は許可制になります。しかし、同条例の適用除外として農林漁業や住宅建築のための開発行為は除かれることになっています。
 尚、同条例については次号で詳細についてお知らせいたします。

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