母と子の会話 約束 守ることによってはぐくまれる子供の「社会性」
「おもちゃを買って」「遊園地へ連れていって」-子供にせがまられると、ついついうなずいてしまいます。
別に約束したつもりではなく、その場しのぎの合いづちであることもあります。すっかり忘れてしまっていても、子供の方は覚えていて「約束したじゃない」あげくのはては「約束を破った、うそつきだ」ということになってしまいます。
約束ごとは子供どうしでも取り交されます。待ち合わせの時間、仲間だけの”秘密”の遊び場-守らないと仲間はずれです。
約束をし、それを守ろうとすることによって子供の「社会性」がはぐくまれます。とはいえ、親子間の約束では子供の願望の押し付け、という形が多くなりがちです。
しかし「約束は相互的なもの」です。約束の押しつけは暴力にも等しいことを納得させましょう。
また、こんな約束もあります。「食事中にテレビをみるのはやめよう」「朝は家族そろってごはんを食べるようにしよう」-子への押し付けとなるのを避けるため、約束の形をとったしつけです。このような場合に気をつけたいのは、約束が守れなくなったときの対策です。
一般に「毎日…する」といった習慣的な約束は守りにくいものです。この種の約束が守れそうもなくなってきたときは、守りやすい形に変えてみるのも一つの方法です。
たとえば「毎朝早起きしょう」という約束が守れそうにないときは「明日は一時間早くごはんを食べよう」など、その日だけの約束に変えてみましょう。
約束が守られないとき「約束したことは守りなさい」とたった一度の”違反”を厳しくとがめたり、約束が守られていないまま、うやむやにしてしまうのは、子供によい影響を与えないようです。