読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1982年2月発行 広報よみたん / 5頁

そんちょう日記 №6 読谷村長山内徳信

そんちょう日記 №6 読谷村長山内徳信
 新春をかざるのにふさわしい美の祭典「動く美術館」が読谷中央公民館で行われた。初日二月十三日(土)、午前十時テープカットが、関係者の見守る中で行われた。セキを切った如く会場にすいこまれた観衆(村民)は、芸術家が精魂を傾けて描きあげた数百点の作品の前で、興奮と感激の喜びを覚えたのである。「素晴しい作品だ!」「一流の作品が読谷で見れるとはありがたいことだ!!」と、感動の声の連続であった。十八日(木)まで六日間行われたが、毎日、大勢の村民が(八千四三五人)参観にかけつけて下さった。特に、小中高校の生徒が、それこそ沢山、先生方と一緒に鑑賞して下されたことは、大きな意味があったと思います。
 「動く美術館」は、前にも何回か見てはいたが、これが現実に、読谷村内で開催されたことを村民と共に、大変うれしく思っております。読谷村での開催実現の労をとって下さいました新崎教育長、中石(古中)校長先生、その他の皆さんに感謝を申し上げます。
 開催にあたっては、沖縄地区動く美術館親美会の主催でありました。内容は、現代日本洋画壇の大作・秀作の数々を一堂に展示した、豪華絢爛たる美の祭典でありました。会期中、美術評論家であり「動く美術館」の総責任者である川島博先生が会場に常駐されて、絵の解説をして下さいました。十七日の夜は、読谷の文化村づくりと「国宝、飛鳥高松塚古墳」等々、豊富な内容の文化講演は、村民に大きな文化への認識と誇りを与えて下さいました。川島先生と関係者の皆さんに心から感謝を申し上げる次第であります。
 「動く美術館」開催によって、村民が一流の作品を鑑賞し、本物にふれ、感動の一週間でありました。遠い存在と思っていた芸術(美術)を、村民に近づけて下さった意義は大きく、読谷村の文化史に残る文化行事でありました。来年もまた、皆で考えてみませんか。

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。