読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1982年4月発行 広報よみたん / 6頁

日本の平和憲法の理念に基づき 反核、反戦を貫き平和を遵守する「平和の宣言」を行う 昭和57年度施政方針読谷村長山内徳信 産業経済振興のための施策  生活基盤の整備  長浜川ダム県営一般潅漑排水事業  第二次構造改善事業等  農業後継者育成資金貸付基金制度の新設  新農業振興地域整備計画の策定 社会福祉施設の増進のための施策 生活環境の整備に関する施策

〔264号2~5ページの続き〕

m)、貯水施設(五、六〇〇t)、ポンプ場一式であります。
(ヘ)農道改修工事は本年度から新規の単独事業であります。農道は地域農業生産活動に必要な基本施設であり、特に農道の破損の多い急傾斜地域の農道改修を優先的に実施していく計画であります。

長浜川ダム県営一般灌漑排水事業
 長浜川ダムの建設につきましては、その目的、意義等については今迄に何度も申し上げてまいりましたので割愛させていただきますが、昭和五〇年から調査活動が進められ、その調査結果に基づき昭和五六年度は全体の実施設計業務が行われてまいりました。本年度は工事に必要な道路の建設と一部用地の取得事業が予定されており、いよいよダム工事が本格化してまいりました。農家の皆さんの戦前、戦後を通しての願いが関係地域の皆様方の深い御理解と御協力によって一歩一歩実現へと近づいてまいりました。
 御承知の通り、農業用の長浜川ダムの建設計画にあたっては、当初、農家の皆様方の切実な要望の声を村において集約、県や国に要請した結果、それが実現される運びとなったわけであります。従ってダムの建設事業は規模が大きいことから「県営事業」とはなりますが「受益者」は読谷村民であり、「読谷村民自身の事業」であるという積極的な受けとめ方が大事であります。工事は、受益地区の土地改良事業とも並行して進めることになりますが、工事が完了するまでには一定の時間と全村民の御理解と御協力が必要でありますのでよろしくお願い申し上げます。

第二次構造改善事業等
 第二次構造改善事業は本年度で四年次(最終年次)に入ります。本年度事業としては、渡慶次地区に農村集落センターの建設を計画しております。農村における生活環境の整備とともに生産組識を強化し、研修会、講習会、営農相談の場であると同時に地域社会の交流の拠点とし、明るく住みよい農村社会の建設を目的にして設置するものであります。

農業後継者育成資金貸付基金制度の新設
 沖縄農業が今、新しい方向に向って大きく動きはじめた。それは、沖縄の自然条件を有利に活かした花き及び施設園芸等を中心にした近代的農業であると言えるでありましょう。これらの農業経営の主体になっているのが、正に将来への可能性をひめた青年達であります。今、この青年達によって沖縄農業が大きく胎動発展の動きを示しつつあります。本村において農業青年クラブが結成(当時十六人)されたのは昭和五二年三月二日でありました。現在クラブ員も二六人に増え沖縄農業の後継者であると同時に新しい農業の担い手としての誇りをもって頑張っております。厳しい経済環境の中で農業青年達の活躍は、沖縄農業の発展と本村の地域内経済の発展に寄与する面も大であります。資力に乏しい農業青年者を支え、さらに発展させることを目的として「農業後継者育成資金貸付基金制度」を新設し、円滑な農業経営に資してまいりたいと思います。

新農業振興地域整備計画の策定
 昭和四七年、農業振興地域制度が発足し、本村においても昭和五二年に整備計画書を策定し、農業振興に努めてまいりました。しかしながら、軍用地跡地の農用地利用や農地等の流動化計画が円滑には進んでいないのが現状であります。そこで本年度は整備計画の見直しの時期でもあり、農用地利用計画、農業生産基盤の整備開発計画、農地等の権利取得の円滑化計画、農業近代化施設の整備計画、農村生活環境の整備計画等の項目にわたって見直し作業を実施してまいります。

社会福祉施設の増進のための施策
 読谷村総合福祉センターは本村の福祉活動の拠点として、また、文化活動やその他諸種の活動の場として村民に広く活用されております。読谷村の今後の新しい村づくりの拠点であるとともに諸活動の中心的役割を果す場として、本年度もその運営費等の助成を講じてまいります。
 児童福祉施設としての保育園の整備も一応各地域に立地し、児童の措置率もかなり高くなり、今後は措置児童の保育を通して児童福祉の増進を図っていく考えであります。
 老人福祉につきましては、一人暮し老人やねたきり老人等の要援護老人の福祉活動の充実を図るとともに、健康老人に対しては読老連との提携を図りつつ諸活動の充実を目指し、老人の健康の維持増進を図ってまいります。
 昨年の「国際障害者年」には障害者(児)に対する村民意識の高揚並びに理解を深めていくことを目的として、いくつかの事業に取り組んでまいりましたが、本年度は障害児を守る父母の会とも相提携をしながら障害児保育事業を進めるための助成策を講じていく考えであります。
 福祉の目標は村民が心身共に健康で明るい生活をおくることであり、本村の医療施設としての読谷診療所が村民の医療福祉に果している役割は極めて大なるものがあります。
 因みに昭和五六年度(五六年四月~五七年二月の間)の診療の実数をみると年間(二六七日)二三、○○○人の患者が医療を受けており、さらに人間ドック九五人の事実をみた場合、関係者の努力によって将来への医療福祉の展望が明るくなってまいりました。本年度も診療所の一部を健康管理センター的に位置づけ、村民の健康の維持増進のために一般成人病検診、結核予防の集団検診、各種予防接種、乳幼児の健康相談及び検診等の業務をおこなうとともに、母子推進員の活動等を通し、村民の健康管理及び健康の保持増進に努め、明るく住みよい村づくりに努力していきたいと思います。

生活環境の整備に関する施策
 生活環境の整備は明るく住みよい村づくりの基本的条件であり、村民の文化的生活向上と快適な暮しのための重要な事業であります。
 人間生活に欠くことの出来ない水道施設の問題は、ここ数年来抜本的に改善を重ね全村的に整備されてまいりました。本年度は比謝地内への給水を改善するため大湾~比謝間の配水管改良工事を主体に、瀬名波、長浜、楚辺に中間量水器設置工事を実施し、給水の維持管理と有収率の向上を図ってまいります。また長浜、瀬名波、楚辺、古堅地内に

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