読谷村の歴史始まって以来の輝かしい祝賀会が四月二六日午後六時から中央公民館で行われた。
それは、全国農業会議所主催の第六回「若い農業者グループ活動コンクール」において、読谷村農業青年クラブ(会員十九名、準会員七名)が、最も優秀であると認められ、第六回全国農業新聞賞並びに内聞総理大臣賞の栄誉に輝いたのである。
青年達は、今読谷村内で花卉(かき)観葉植物、野菜等の生産に従事しており、沖縄の亜熱帯気候を生かした、新しい形の沖縄農業の方向を示し、その実績を着々とあげつつある。
今回の審査に当って、高く評価されたのは、組織力、実践力、将来への可能性等、青年達の日頃の情熱と意欲の賜である。
青年達は、グリーンのユニホームを着て、会場のステージに勢揃いした。彼らを見ていると、あたかも国体選手かオリンピック選手の壮行会の感じであった。彼らの生き生きとした眼(まなこ)、生き生きとした顔、農業経営者としての夢と誇りをもち、「大地に立つ者は倒れず」の信念で頑張っている姿は美しく立派である。
読谷村のムラづくり、ムラ興(おこ)し運動の目指すものは「人間性豊かな環境・文化村」をつくることであるが、この運動の重要な一翼を担っているのが青年達である。
彼らが作った花が村民の生活の中に活かされ、生活文化を高めており、更に、東京や大阪の市場に送り込まれるのを見ると誠に喜ばしいことである。次第次第に農産物が村民の生活に豊かさと潤(うるお)いを与えつつあり、読谷ピーマン・読谷紅(べに)イモに続いて、読谷の花卉が世の脚光を浴びるようになってきた。
今回の青年達の授賞の意義は誠に大きく、青年達をはじめ、読谷村民に自信と勇気を与えることになります。祝賀会場には、青年達の心意気を示す菊で作った花文字「(水、人、土)(四H)」が大きく輝いていた。青年諸君!おめでとう、これからも更に頑張れ!