読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1982年8月発行 広報よみたん / 4頁

村長就任のあいさつ 読谷村長山内徳信 三期に向けての施策

〔268号3ページの続き〕

三期に向けての施策
憲法を村政に生かし平和な読谷村をつくるために
一、憲法を村政に生かし、平和、民主主義を守り、村民主体の自治の確立と人間尊重の村政をおしすすめます。
二、憲法違反の自衛隊に反対し、自衛官募集業務を拒否します。
三、平和憲法の精神に基づき、反核、反戦を貫き、平和を守り、人類の存続、文化の発展の為に村民の先頭に立って頑張ります。
四、村民の生命、財産に不安と恐怖を与える読谷飛行場内の一切の米軍演習に反対し、敢然とその撤去を求めます。

安全で快適な住みよい読谷村をつくるために
一、読谷村は、農村としてのたたずまいと都市としての居住環境をそなえており、集落と市街地の望ましいあり方を求め、安全で快適な居住環境の整備に努めます。
二、明るく住みよい生活環境を整備するために、今後も引き続き、水道行政の拡充、道路(広域幹線道路、村内幹線道路、集落間道路)及び排水路の整備、下小道(今後の課題)、土地区画整理事業、(古堅地区実施中、大木地区予定)旧集落整備事業(渡具知は実施、宇座、儀間は国と調整中)公園整備事業(児童公園、都市公園)、道路照明灯及び防犯灯(電気料金補助)を設置してまいります。
三、むらに緑あふれる潤を求め、集落や市街地内部、公共施設用地に緑化(植樹)を進め、百年の大計で緑の回復をはかっていきます。
四、住宅建設の問題は村興しの中に位置づけ、今後の解決課題として、進めてまいります。
五、火災被害を最小限にくい止めるため、防火水槽や消火栓などの地域消防施設の増設と消防体制の充実強化を図ってまいります。
六、新しい暮しに合った清潔で衛生的な生活環境づくりに努めます。

村民福祉の向上と幸せのために
一、村民のしあわせを守り、明るく住みよい健康な村を村民一体となってきづいていきます。
二、人間尊重の立場からすべての村民が幸せに暮せるよう福祉行政として、社会福祉、医療福祉、老人福祉、児童福祉、母子福祉等の拡充につとめます。
三、母と子の豊かな夢を育て、老人には安らぎある社会を、身体障害児(者)、生活保護世帯及び低所得者等に対し、暖い思いやりと更生への激励、就職への道の斡旋等生きがいと希望のもてる施策の推進につとめます。
四、幼児の健やかな発育を期するための保育行政、児童の健やかな成長をはかるため、安心して遊べる児童公園、児童館等の建設を進めてまいります。
五、村立診療所が村民の医療福祉に果している役割は大なるものがあります。村民の健康の維持増進の為の各種予防接種、諸検診、健康相談、健康体操等を実施、母子推進員の活動を通じて村民の健康管理に努めてまいります。

希望のもてる農漁業、村民の生活を豊かに
一、読谷村の産業経済を振興し村民の生活を豊かにします。
二、土地改良事業(座喜味地区、渡具知地区、西部連道地区実施中、渡慶次地区、宇座地区は国と協議中、長浜地区、西部地区、その他は計画予定地区)を実施し、生産基盤を整備し、豊かな亜熱帯農業の産地形成をすすめ、生産性の向上を図り、農業所得の増大につとめます。
三、近代化施設として整備された野菜団地、花卉団地、イモ団地、畜産団地、漁業近代化施設等の基盤を基に今後更に農畜産業、水産業等の育成強化を図ってまいります。
四、今、読谷の青年達の手によって沖縄の亜熱帯農業が打ち立てられつつあり、「農業後継者育成資金貸付基金」の円滑な運営と活用によって、沖縄農業と地域内経済の発展に努めてまいります。
五、第二次構造改善事業の一環として、農村集落センターの建設を実現し、生産組織の強化、営農相談の場、地域社会の交流の場づくりを進めてまいります。

長浜川ダムの建設によって村民の生活を豊かに
一、世紀の大事業である、「長浜川ダム」を皆んなの理解と協力によって建設してまいります。今年はダム工事の初年度になります。土地改良事業とダムの完成によって、実り豊かな「黄金の原」が実現し、その頃、沖縄のウリミバエは駆除され、読谷の野菜(ピーマン)農産物が東京、大阪に送りこまれるのです。
二、第一次産業の所得を向上させることは、購買力が高まることであり、その結果、第二次、第三次産業への波及効果が生じ、村民の生活が豊かになります。

商工業者、生産者の経営安定のために
一、商工会館を拠点に商工業者の自主的な活動を援助し、行政と商工会との提携を密にし、商工業の振興を促進いたします。
二、構造改善モデル地区の指定(本年予定)を受け、地域経済の振興を目的に、農産物処理加工施設、生産と消費を直結する農村市場(青空市場)の建設に努めます。
三、読谷村で物を作り、それを愛用し、それを他にも推奨し、地域経済が発展するよう努めます。
四、商工業の育成のため法制度、融資制度の活用を促進し、地元購入率を高めるよう奨励します。

地場産業の振興のために
一、本村の伝統工芸として「読谷山焼」と「読谷山花織」の地場産業があり、その振興の為の器(ヤチムンの里、花織会館)は出来上り、今後、後継者の育成、製品の研究開発につとめ、産地体制の確立にあたります。
二、伝統工芸品、地域産業生品等を含めた「共同販売所」を設置し、地域の経済活動を活発化してまいります。
三、第一次産業と結びついた加工品づくり(一字一品づくり)を提唱し、村民の生活を豊かにし、村民所得の向上に全村民が知恵を結集し、実践する。その運動をおこしてまいります。

村民の働く場の創出のために
一、国に対しては、雇用基金の創設を要求し「基金」を基にして自治体で働く場の創出につとめます。
二、地場産業、地域産業の振興によって働く場を創出してまいります。
三、地域に根ざし、地域と共に発展する企業の誘致によって働く場の創出につとめます。
四、公共事業の継続的実施と新規事業の計画によって働く場の確保に努めてまいります。

教育・文化・スポーツを振興し、青少年に夢と希望・自信と勇気を与えるために
一、憲法と教育基本法に基づく民主的教育を推進します。

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